LABRICO(ラブリコ) – makit(メキット)by DIY FACTORY https://makit.jp DIYで暮らしに喜びを。 Mon, 20 Feb 2017 03:32:31 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.4.12 女性が欲しがるおしゃれでかわいいデザイン。安心・安全のDIYパーツLABRICO https://makit.jp/bs/labrico0003/ Tue, 14 Feb 2017 00:58:39 +0000 https://makit.jp/?post_type=bs&p=35013

時代に合わせ、女性がほしがる物をつくりたい! 時代に合わせ、 女性がほしがる物をつくりたい! 2015年11月に、私は入社しました。 すでにプロジェクトは、社内で動き始めていたと思います。でも、その頃のラブリコは形状やデ […]

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時代に合わせ、女性がほしがる物をつくりたい!

時代に合わせ、
女性がほしがる物をつくりたい!

2015年11月に、私は入社しました。
すでにプロジェクトは、社内で動き始めていたと思います。でも、その頃のラブリコは形状やデザインはもちろん、名前やコンセプトもない状態。どんな商品なのか、というデザインイメージも無かったので、みんなが話をするための共通の言語がない感じでした。

入社1年目からラブリコに関わった石橋さん
入社1年目からラブリコに関わった石橋さん。

そこに、ひょこっと私が入社して、社長の考えをスケッチやイラストで絵にしていきました。元々、前職は雑貨や家具のインテリアショップのデザイナーだったので、絵を描くのは得意でしたから。同時にターゲットの選定や商品の売り方や見せ方などのコンセプト作りにも参加していました。
なので、『ラブリコブランド』のスタートから関わっていることになりますね。

PCでデザインしている石橋さん
普段は3DCADを使用してデザインしている。

「女性や家族が楽しめる安全なDIYパーツを作ろう!」。これがラブリコの商品コンセプトです。

DIY市場は年々大きくなっています。ただ、ツールや商品には、まだまだプロ仕様や男性向けが多い印象です。女性や家族が気軽に使えるものが少ないと感じます。
でも本来、暮らしの中心にいるのは女性です。家の内装やインテリアに興味を持つのも女性の方が多いので、暮らしを作る「DIY」でも雑貨感覚で安全に使えるものがほしいと。そんな思いが込められて生まれたのが「ラブリコ」なんです。

インパクトドライバーでDIYする石橋さん
ご自身でもDIYしているからこそ、すぐに共感できた。

初めて竹内社長の「女性向けのDIYパーツを作ろう!」という話を聞いた時、すぐに共感しました。
自分もほしかったですし、「なんでないんだろう!」とも思いました。DIYはいわばオーダーメイドで、それぞれの暮らしに合わせてカスタマイズできるもの。当社の突っ張り棒などの商品には、伸ばしたり縮めたりすることで、みんなの暮らしに合わせるという似た要素があります。

だから、その似ている利点を活かし、それをより女性向けにアレンジすれば、女性がほしがるDIYパーツになるのではないかと思ったんです。

社長や常務をはじめ当社は、今、みんながほしいものを作りたいという人たちの集まりです。私も同じ思いだったので、今の暮らしに合わせた商品づくりをしようと思いました。
また、最近の住宅事情では賃貸物件に住んでいる方も多いですし、空き家物件が増えているという問題もあります。そうした時代背景を考えて、「今、使いやすいものは何なのか?」ということにフォーカスして、続いていくブランドにしたいと思っていました。

主役ではなく脇役であるデザインの意味。

主役ではなく
脇役であるデザインの意味。

デザインを考える時は、まず利用シーンをイメージします。その空間で使われているシーンを思い描き、形状やデザインを決めます。今回、デザインで意識したのは「存在感を消す」ことです。

ラブリコの形状スケッチ
制作に入る前に形状のスケッチを何度も繰り返した。

生活空間において、ラブリコは“主役ではなく脇役”。あくまでラブリコで作った棚に並べられた物が、主役という考え方です。

今、発売されている4つの商品は、存在感をなくすために四角形をベースにしたデザインにしています。理由は木材や壁となるべく一体化させるため。
例えば、丸みを帯びたデザインにすると、ラブリコ本体の可愛らしさは増しますが、個性が強くなって、ラブリコ自体が目立ちすぎてしまいます。

アジャスターのネジを調節するジャッキ
女性の指でもジャッキを回せるか、徹底的に検証した。

形状で悩んだのは、アジャスターのネジを調節するジャッキの部分です。
ここはネジを回す大事な機能なので、回しやすさと使いやすさを残しつつ、いかに男性的な工具っぽさを見せないようにするのか、かなり悩みました。女性の指でも回せるか、力が入れやすいサイズ、凹凸の数、長さ、高さを、模型を作って何度も検証しました。

スケッチでは数十個ぐらい描きました。ジャッキを見せるか、隠してしまうのかも悩んだところです。それについては、使いやすさと設置後の調節ができることを考え、見せる方のデザインを選択しました。そして、今の女性でも力を入れず、軽く回せるジャッキにたどり着きました。

雑貨選びのようにDIYパーツを選んでほしい。

雑貨選びのように
DIYパーツを選んでほしい。

ラブリコのカラーバリエーションは3種類

雑貨感覚の商品なので、カラーバリエーションは絶対に作ろうと思っていました。
やっぱり選ぶ楽しさがほしいですからね。

バリエーションはベースカラーが3種類です。
白色は、これまでの当社の商品(突っ張り棒)の白に比べると、黄色みが強い白で「オフホワイト(写真:左)」です。昔は家庭の電気も蛍光灯が主流でしたが、現在は電球色やLEDなど、いろいろな電気のタイプがあり、オフホワイトでも綺麗に見えるということがわかっています。加えて、最近の人気の壁紙のカラーがオフホワイトに近いので、現代の暮らしにあわせやすいようにしています。濃い茶色の「ブロンズ(写真:右)」は、木材塗料の人気色によくマッチする色です。締まった色で、アンティークや古い物を置くにもよく合うと思います。最後のカラーの「ヴィンテージグリーン(写真:中央)」は社内で一番意見の分かれた色で、特に男性陣の多くは「えっ!この色を出すの?」という感じでした。

ラブリコのカラーチップ
カラーの決定には相当悩んだという。

ヴィンテージグリーンはアメリカの有名雑貨ブランドで人気の色で、その雑貨は雑誌やWebなどでもよく取り上げられています。

実際にDIYをする女性のブログなどでも、それらの雑貨はよく登場するので「絶対に好きな人は多い!」と思い、社内でも女性陣から人気でした。
色味は少しくすんだグリーンで木材との相性がよく、主張しすぎず、可愛らしくなりすぎず、ちょうどよい感じに仕上がっています。この色味を好む人は、他の雑貨や持ち物でも同系色の物を揃えていることが多いので、余計に上手く馴染むと思いますね。

我が子のようにブランディングをして。

我が子のように
ブランディングをして。

資料を見せながら説明してくれた石橋さん
ラブリコのポジションはペルソナから決めた。

ブランディングでは、まず市場でラブリコのポジションが「どこなのか?」を考えました。他社が業務用やプロ向け商品を扱う中、ラブリコは家庭用で初心者が扱いやすい商品。でも、シンプルで簡単なだけでなく安全性の高い商品であること。それが、ラブリコの目指す市場でのポジションでした。

利用者のイメージは30代以上の女性がメイン。生活に落ち着きが生まれ、日々の暮らしに目が向いている人たちです。毎日にちょっとした豊かさや潤いを求める人たちにも喜んでもらえるようにしたいと。それでいて、商品の機能性を理解してくれて、「良いものは良い」と言ってくれる人たちに響くようにブランディングは心がけています。

ラブリコのロゴスケッチ
ラブリコのロゴスケッチ。親しみやすいデザイン。

ロゴや商品パッケージでも、女性向けを強く意識しました。ラブリコはラボラトリー(英語で実験室)とブリコラージュ(フランス語でDIY)をかけ合わせたものです。ブランド名には「DIYで家を実験室にするくらい楽しもう」という思いが込められています。可愛らしい響きで、女性に愛されるブランドにしたいと願っています。

名称の発案は常務で、社内の投票で1位を獲得しました。ロゴデザインは私がラフイメージを作って、グラフィックデザイナーがビジュアル化してくれたのですが、めちゃくちゃ愛着があります。もちろんラブリコというブランドはチームや会社で力を合わせて作ったものですが、個人的な思い入れも強くて可愛らしい存在です。ロゴをみて「この子は1年前に生まれたんだなー」と思い出すこともありますね(笑)。

ラブリコを通して、「DIY業界って温かいなー」と。

ラブリコを通して、
「DIY業界って温かいなー」と。

ラブリコが生まれて、展示会やイベントに参加することが増えました。来場者はDIYに興味のある人が多いのですが、皆さん面白くて優しい人ばかり。「DIY業界って温かいなー」と、いつも思います。
そうした場は商品の使用方法や、次にほしい物のイメージを直接聞ける場所でもあるので、とてもありがたいです。業界の会社同士のつながりも生まれて、木材や壁紙の会社さんと仲良くさせて頂くようになりました。

展示会やイベント参加時の写真
イベントでは子どもたちとの触れ合いを楽しんだ。

また、そうした会社さんは実際のユーザーであるDIYerさんとのつながりも深いので、いろいろな意見を聞かせてもらいます。DIYerさんの中には主婦でプロ並みの腕前の人もいたりしてびっくりします。

ラブリコは初心者向けの商品ですが、プロレベルの人たちにも喜んでもらえていますし、今後も満足してもらえる物を作りたいですね。
とはいえ、まずは「DIYやってみたいけど、難しそうだなー」と思っている人たちが、実際に体験しやすいように手助けとなるパーツでありたいなと思います。そんな商品をたくさん作って、皆さんの暮らしにいろいろな提案ができると良いですね。

女性ならではの目線からラブリコを提案する石橋さん

女性が使うものは、女性から。

ラブリコの形状やカラーバリエーションは、女性ならではのものを感じます。それはターゲットである女性と同じ目線から考えることができるているからでしょうか。
今後のラブリコの展開にも注目です。

LABRICO 柱の常識を変えるDIYブラケット

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LABRICOは柱が倒れにくく壁が傷つかない。開発のプロが考え抜いたDIYパーツ https://makit.jp/bs/labrico0002/ Tue, 14 Feb 2017 00:58:15 +0000 https://makit.jp/?post_type=bs&p=35012

開発者が知ってほしい、ラブリコの特徴。 開発者が知ってほしい、 ラブリコの特徴。 技術開発者ならではの視点からラブリコを語る。 「見たら構造が理解できる」「DIY初心者や女性も手軽に使える」「簡単に設置できる」。 これが […]

投稿 LABRICOは柱が倒れにくく壁が傷つかない。開発のプロが考え抜いたDIYパーツmakit(メキット)by DIY FACTORY に最初に表示されました。

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開発者が知ってほしい、ラブリコの特徴。

開発者が知ってほしい、
ラブリコの特徴。

ラブリコの特徴を語る猪野さん
技術開発者ならではの視点からラブリコを語る。

「見たら構造が理解できる」「DIY初心者や女性も手軽に使える」「簡単に設置できる」。
これがラブリコの開発コンセプトです。

当社には突っ張り棒、突っ張り棚、耐震ポールなどの製品があります。これらはサイズや仕様が違うだけで、基本構造は同じです。ネジを回し、壁や天井に突っ張る。そして、ラブリコのアジャスターも理屈は同じです。
むしろ、最近の突っ張り棒はコストを抑えるためにネジ部分にプラスチックを使用しているのに対して、ラブリコは突っ張り構造の初期段階に使われていた最もシンプルな構造を応用しているといえます。

同部署のメンバーとコミュニケーションをとる猪野さん
開発部には頼りになるメンバーもたくさん。

2015年春にラブリコの構想が生まれ、2015年冬から本格的な製作がスタート。
私はデザイン作りから参加し、商品企画部の石橋と何度も打ち合わせをして形状を具体的に固めていきました。お互いにアイデアを出して、石橋が3DCADでビジュアル化し、私が機構や構造に関してサポートするカタチです。

開発のプロが考え抜いた女性向けDIYツール。

開発のプロが考え抜いた
女性向けDIYツール。

パーツの寸法を測っている様子

開発で苦労したのは、最初のデザイン決めです。
長年、この分野に関わってきた開発者としては構造や使い方がすぐに理解できるのですが、果たして「DIY初心者や女性たちにわかってもらえるだろうか?」ということには一番頭を悩ませました。

男性である自分と、メインターゲットである女性との感覚の違いもありましたので、そこを埋めるために社内の女性たちと話をして、イメージのすり合わせもしました。デザインや使用方法では、いくつかの候補を出して、それぞれを検証してもらい、アンケートに答えてもらうなど、なかなか大変でしたね。デザインでは自分が選ぶものと、女性たちが選ぶものが全然違うこともあって。
もちろん女性たちの意見を尊重しました(笑)

開発に至った経緯を語る竹内さん
書いた製品図面を見ながら、実物でもしっかり確認。

デザインが決まってからは、進行が早かったです。
2016年1月、私が最初の製品図面を書きました。その1ヶ月後の2月には最終の製品図面が完成。3月中旬には金型を作って、プロトタイプ製品ができています。

ただ、そのプロトタイプには図面通りにできていない箇所や変更したほうが良い箇所はあるので、それらの部分を検証し、修正・変更。そうして形状が完成して、今度は製品の質感を検証しました。
プラスチック素材そのままのツルツルした質感ではなく、手触りの良いザラつきを持たせたかったので。そうしたブラッシュアップを重ねて、2016年7月に商品化され、販売がスタートすることになります。

使う人の立場になり、思いやりを込めて製品を作る。

使う人の立場になり、
思いやりを込めて製品を作る。

実際に使用した時、見た目をスッキリさせるのがポイントだと思っていました。
アジャスターは木材をかぶせた時に、出っ張りができないようにして、壁にピタリと接地するようにしたかったんです。
ここはデザイン形状でも要の部分です。

アジャスター内部のリブ
アジャスター内部のリブが木材を外さない。

それと使用時のことを考えた「思いやりポイント」も忍ばせています。その一つがアジャスター内側の突起状の三角リブです。
もし、これを入れていないと木材をはめ込んで移動した場合に、アジャスターが外れてしまうことがあります。しかし、三角リブがあれば木材が軽く食い込むので、アジャスターが抜けることはなくなります。2×4材といっても市販されている物には多少のばらつきがありますので、それらを吸収する意味でも必要だなと。移動するたびに抜けていたのでは、使いにくいですから。
このポイントについては石橋とミーティングを重ねる中で、ハッとひらめきました。

ネジの下に入れたバネ
ネジの下に入れたバネが日々の負荷から守る。

もう一つの「思いやりポイント」は、ネジの下に入れたバネですね。
ラブリコで作った棚を日常的に使用していると、小さいながらにも少しずつ負荷がかかってきます。そうした日常の負荷に加えて、強くぶつかったり、大きな振動を加えたりすると、突っ張り部分が緩んでしまう可能性がないともいえません。

なので、私たちは発売前にわざと強い負荷をかける実験を何度も行っています。その結果、構造の中に緩めのバネを仕込ませることで、強すぎず弱すぎない丁度よい緩み止めを入れるようにしたんです。

高品質の「EVA」というエコ素材
高品質の「EVA」という素材が色移りを防ぐ。

最後の「思いやりポイント」は、アジャスターが壁や天井に接地する部分の素材です。
ここは当社の突っ張り棚でも使用している「EVA」という素材を使っています。この部分にはコストの安い塩ビ素材を使用することが一般的なのですが、ラブリコではあえて高品質のEVAを使っています。

その理由は塩ビの場合だと、長期間使用していると天井や壁に素材が張り付き、色移りする可能性があるからです。そうなっては賃貸物件の方だけでなく、持ち家の方にとってもショックだと思いますので、安心して利用できるように配慮しています。

気持ちよく、安心して使える商品のために。

気持ちよく、安心して使える
商品のために。

使う人たちにケガをさせない。落ちたり、壊れたりしない。これは商品を作る上で、当たり前のことです。
プラスチック部品に余分な突起が残っていたりしないか、細かく注意点を出しています。できあがったものは、岐阜県にある当社の物流倉庫で一つひとつ検品。プラスチック製品は生産時期で寸法に違いが出たり、予期せぬ模様が入ることもあるので、それらを隈なくチェックしています。

説明書にテープで付けられたネジ袋
無くさないように説明書にテープで付けられたネジ袋。

モノづくりをしていると、思いもしないことが起こるし、思っていることは必ず起こるんです。だから、最後は人の目でチェックしてしっかり対応しなければなりません。

よくあるのが、箱の中に付属部品が入っていないこと。これを無くすために、梱包する順番はマニュアル化して、付属部品のネジはあらかじめ取扱説明書に貼り付けておくようにしています。
そうすると、ネジの入れ忘れは無くなりました。お客様には気持ちよく商品を使っていただきたいので、日々そうした工夫はするようにしています。

一人のユーザーとしても、ラブリコは誰にでも使いやすく設置しやすい製品になったと思います。
これからも、そのような製品を作り続けていきたいですね。

ボール盤を使用して穴をあける猪野さん

さらなる品質向上のため、実験は欠かさない。

オフィスに隣接して作業スペースがあり、そこで耐荷重を測ったり新しいラブリコのアイテムを試作したりしているようで、あちこちで実験装置が。
自分たちの製品はまず自分たちで試す。だからこそ生まれる「思いやりポイント」なんですね。

LABRICO 柱の常識を変えるDIYブラケット

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賃貸でもカンタンに棚を作れる。女性向けDIYパーツLABRICOのはじまり https://makit.jp/bs/labrico0001/ Tue, 14 Feb 2017 00:57:03 +0000 https://makit.jp/?post_type=bs&p=35011

祖父、父より受け継ぐ、会社としての在り方。 祖父、父より受け継ぐ、 会社としての在り方。 社内ショールームには突っ張り棒がズラリ。 祖父が創業したのは1952年のこと。 日本の工業住宅の増加に伴い、アルミサッシの需要を見 […]

投稿 賃貸でもカンタンに棚を作れる。女性向けDIYパーツLABRICOのはじまりmakit(メキット)by DIY FACTORY に最初に表示されました。

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祖父、父より受け継ぐ、会社としての在り方。

祖父、父より受け継ぐ、
会社としての在り方。

突っ張り棒の前で話す竹内社長
社内ショールームには突っ張り棒がズラリ。

祖父が創業したのは1952年のこと。
日本の工業住宅の増加に伴い、アルミサッシの需要を見越し、日本で初めてアルミサッシの量産を始めました。

だけど、“日本初の量産”を証明できる物が残っていなくて。私自身、深夜の某探偵番組で調査してほしいなと思っています(笑)。
その後、祖父はアルミサッシ事業を手放し、当時大学生だった父と一緒に、『突っ張り棒』の製造・販売をスタート。

オフィス前に掲げられた昔ながらの看板
新オフィス前にも昔ながらの看板を掲げている。

時代は1970年代半ば。
日本は都市化が進み、マイホームを持つ人や集合住宅に住む人が増えました。そこで求められるのは「家の限られた空間を、どう快適に利用するのか?」ということ。その答えがアメリカでカーテンポールとして使われていた物を、日本向けに応用した『突っ張り棒』でした。
以来当社は、多種多様な突っ張り棒を発売し、現在でも主力商品です。
祖父も父も、その時代の人に向けて、「何を提供できるのか?」を考えて事業を展開してきました。
2014年には私の夫も事業にジョイン。
私が社長、夫が常務となり夫婦二人三脚でそのバトンを受け継いでいます。



家づくりを通して感じたDIYのハードル。

家づくりを通して感じた
DIYのハードル。

私が結婚して5年が過ぎ、そろそろ家を持ちたい!と思いました。
生活スタイルや経済状況を考え、新築の建売住宅や分譲マンションなどの選択肢がありましたが、どこかイメージに合わない。たぶん、流通する家のほとんどが、カタチ・間取り・プランなどがある程度決められた売り手さん主体の物件ばかりだったからでしょうね。
それは、高品質な家を低予算で提供するためには悪いことではないのですが、私は自分の住む家を消耗品のように考えたくなかったんです。

そんな時、リノベーション専門の建築デザイン会社と出会い、施主が自ら家づくりに参加できることを知り、巷で話題の「DIY」の存在に気づきました。それで、自分たちの家もDIYを取り入れたスタイルで作ろうと。

開発に至った経緯を語る竹内さん
開発に至った経緯は、自身のDIYの実体験から。

ただ、やってみて感じたのは、初心者に対するDIYのハードルの高さ。
私は、ネジを一つとっても種類が多すぎて、ホームセンターで何回も「う~~ん」と悩みました。だけど、家づくりには参加したい。だから、DIY初心者でも簡単に使えて、なおかつ私のような力仕事が苦手な女性でも扱え、同時に雑貨感覚で女性に好まれるDIYパーツを作りたい。そんな想いから生まれたのが、『LABRICO(ラブリコ)』です。

住まいを傷つけない女性向けのDIYパーツ。

住まいを傷つけない
女性向けのDIYパーツ。

第一弾のラブリコシリーズ

2015年の春頃。私の中で、ラブリコの「アイデアの種」が生まれました。
女性が雑貨感覚で使えるDIYパーツであれば、何でも作ることはできるが、やはり当社の突っ張り技術を活かしたい。ネジやクギいらずで、家やマンションを傷つけない商品。それがラブリコ構想のスタートです。

しかし、何となくのイメージはあっても、これまで扱ってきた商品とはまったく違う発想だったので、既存のスタッフにはどんなものなのか伝わりづらく、開発は進みませんでした。
そこに2015年の冬に入社した女性デザイナー(石橋理保子)が、「私もそんな商品が欲しかったんです!」と共感してくれ、ビジュアルデザインが生まれ、一気に商品化に向けて進み始めました。
その約半年後、2016年7月に『ラブリコ』は店頭やECサイトに並ぶことになります。

ご自宅のクローゼットに建てたラブリコを使用した棚
ご自宅のクローゼットにはラブリコで建てた棚が。

ラブリコシリーズの第一弾で開発したのが「アジャスター」「棚受シングル・ダブル」「ジョイント」の4パーツ。アジャスターによって2×4材を柱にして、棚受を設置することで、家のさまざまなスペースを有効活用できます。

また、2×4材はホームセンターなどで購入できますが、天井高までの長さの木材をそのまま持って帰るのは、なかなか大変なことです。なので、切断して持ち帰り、自宅で結合できる部品として、ジョイントも初期パーツの一つに入れています。これは、周囲の声や私の実体験から生まれたんですよ。

女性ブロガーや社員たちの共感が手応えに。

女性ブロガーや
社員たちの共感が手応えに。

オフィス内にある棚はすべてラブリコで組み立て
オフィス内の棚はもちろんラブリコで組み立て。

現在、ECサイトや全国のホームセンターで販売しています。第一弾の販売数は半年間の累計で約5万セット。

私たちの予想よりも出だしは好調だと思います。
その大きな要因は、DIY好きの有名女性ブロガーの方々に好意的に利用してもらえたことでしょうね。
販売開始にあたって、ブロガーの方々に商品と私たちの想いを込めた手紙を送り、使用後の感想をもらうことにしました。

社員たちとコミュニケーションをとる竹内さん
社員たちとのコミュニケーションも大切にしている。

ブロガーの人たちは仕事ではないので、良いものは良い、逆に悪いものにはハッキリと悪いと言われます。
だから、正直なところ、使ってもらう前はかなり怖かったです。しかし、「かわいい」「使いやすい」という共感の声を、SNSなどでもらえたので、自信を持って販売することができました。販売開始後、購入者に男性もいますが、多くは女性だと感じています。

それに今回印象的だったのが、社内からの声です。とても珍しいことなのですが、社内から「社割で買わせてほしい!」という声が多くありました(笑)。作っている自分たちが本当に使いたい物を、世の中に出しているのだと実感しましたね。

グッドデザイン賞受賞。そして未来への想い。

グッドデザイン賞受賞。
そして未来への想い。

2016年9月にグッドデザイン賞を受賞しました。
この賞は商品のデザイン性や機能性だけでなく、コンセプトや社会的な存在意義なども評価基準です。

グッドデザイン賞受賞の賞状
オフィスに飾られていたグッドデザイン賞の賞状。

ラブリコは女性向けのシンプルでかわいいDIYパーツというだけでなく、国内の空き家問題や既存住宅の活用方法の促進などにおいても、社会的な価値の高さを評価してもらいました。

次回はグッドデザイン賞でもトップ100にエントリーされるくらいの製品にしたいですね。
これからのラブリコは木材だけでなく、鉄パイプや塩ビパイプなど、他の素材のものでも組み合わせられる物にしていきたいと思っています。将来的には突っ張り技術以外の製品も作ってみたいです。

LABRICOを使用し建てられた棚の前で話す竹内さん

自宅からも伝わる、LABRICOへの愛情。

竹内さんの自宅にお邪魔すると、リノベーションされたお部屋も圧巻でしたが、お部屋のあちこちにLABRICOで建てられた棚がありました。
実際に使用することで感じることを大事にしているのだそうです。

LABRICO 柱の常識を変えるDIYブラケット

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