ブランド一覧 – makit(メキット)by DIY FACTORY https://makit.jp DIYで暮らしに喜びを。 Thu, 21 Dec 2017 08:31:46 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.4.12 1日に数百本もネジを打つ職人さんのために手間を惜しまない製造担当者のこだわり https://makit.jp/bs/sunflag0003/ Thu, 21 Dec 2017 01:00:22 +0000 https://makit.jp/?post_type=bs&p=43757

本当の意味で、使いやすい製品にするために。 製造部に所属している私の仕事は、ドライバーの軸調整や先端工具(ビット)などの歪みの矯正を、プレス機械を使って行うことです。当社で扱っているドライバーやビットなどは、まず金属で形 […]

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本当の意味で、
使いやすい製品にするために。

製造部に所属している私の仕事は、ドライバーの軸調整や先端工具(ビット)などの歪みの矯正を、プレス機械を使って行うことです。当社で扱っているドライバーやビットなどは、まず金属で形状を作ります。

株式会社新亀製作所 製造部製造4課 課長の藤本 和亨さん
トーションビットが発売された年に入社した藤本さん。

ここで出来た状態はいわゆる“生鉄”なので、そのままでは少し力を加えただけで、ぐにゃと曲がってしまいます。それをある程度の硬度にするためには、高温の炉で金属を焼く熱処理加工が必要です。

しかし、この熱処理加工をすると必ず金属には歪みが生じるので、それを矯正しなければ製品にはなりません。矯正はプレス機械で行うのですが、この数値データの設定がなかなかの曲者なんです(笑)。

身振り手振りで話してくれる藤本さん
ビットの数値データだけでも膨大な数なのだという。

ドライバーやビットなど製品によって違いますし、長さ、形状、トーションの有無などでも微妙に数値は変わってくるので、それぞれで適正な数値を見つけ出さなければなりません。
当社は製品の種類も多いので、その数値データだけでも何通りかな、というくらいありますね。

ネジを吹っ飛ばさないと出荷しない理由。

当社の人気商品である「テーパースリムエックス(TTX)」や「スーパースリムトーションビット両頭タイプ(STM)」などのトーションビットシリーズも同じ流れで製造されています。生産工程は大きく分けて9~10工程くらいです。

製造機械を操作する藤本さん

形状を作る、先端を十字に割る、熱処理加工する、歪みを矯正する、表面処理するなどがありますが、それぞれの工程を通過するたびに、さまざまな視点で製品チェックをしています。検査項目も細かく分けると、どれくらいあるのかな、という感じですね。

さらに、ハイトルクの電動工具のパワーやスピードに対応しなければならないトーションビットシリーズには、厳しい最終検査を設けています。通常の使用方法ではあり得ないくらいの負荷をかけてネジを打ち込み、「ネジ頭が勝つか?ビットが勝つか?」というレベルの検査です。
それでネジ頭を吹っ飛ばすくらいの強度を持っていないと、トーションビットシリーズは出荷しません。こうしたことは検査データだけではわからないこともあるので、手間であっても実施するようにしています。

1日に何本もネジを打つ職人さんへの、
こだわり。

ビットに歪みがないか計測する
わずかな「歪み」も見逃さない。

製造担当の私がこだわっているのは、いかに「歪みのないトーションビットを作るのか」ということです。スピードとパワーを発揮し、しっかりとネジを捉える形状は、開発担当者が創意工夫をして生み出してくれました。その形をどれだけ正確に再現して、多くの製品を作るのかに、私はこだわっています。

そして、「使う人がどれだけ気持ち良く使えるツールであるのか」という点にも、こだわりがあります。例えばトーションビットも、少しくらい歪みのある製品でも、おそらくネジは入っていくでしょう。

電動工具の先端を持っている画像
職人さんの手に負担がかからないものを。

しかし、歪みのある製品を使うと、少なからず手に振動が伝わってきます。1本2本のネジを打つだけの人ならまだしも、職人の皆さんは1日に100本200本もネジを打つ人たちです。
そうした人たちにとっては、少しでも振動がなく、スーッとネジが吸い込まれるように入っていくことが、私は大事だと思っています。

「仕事の師匠」への思いと責任感。

トーションビットシリーズは個人的にも思い入れの強い商品ですね。私が入社した2004年に発売が開始されて、この商品ともに私もいろいろな経験をさせてもらいました。

ビットを手のひらに並べている画像
トーションビットが学びを与えてくれた。

製造担当として生産スピードや生産数に悩まされたり、休みを返上して工場を稼働させたりと、忙しかったイメージが強いですけどね(笑)。
しかし、この製品を作ることを通して学んだことが今に生きていますし、それ以降の他の製品への対応力も上がったと思います。

だから、私にとってトーションビットシリーズは「仕事の師匠」のような存在です。

インパクトドライバーを片手に話す藤本さん
職人さんからの褒め言葉が何よりも励みになる。

それと、トーションビットでは忘れられない思い出もあります。製品の使用シーンの撮影がしたくて、初めて会った職人さんにトーションビットを使ってもらいました。職人さんに私が製品を手渡した時に、「おっ、これ高いやつや」と言われたんです。
最初は「そんな風に思われているのか」と感じましたが、よくよく考えれば嬉しいことですよね。もし「安物やん」と言われたらハッキリ言ってダメなものですし、「高いやつ」ということは“高くても良い物”というイメージを持ってもらえているのですから。

実際に、その職人さんも使ってみて「やっぱり、ええわー」と喜んでくれましたので、そのイメージに負けないくらい良い物を作ろうという責任感も生まれました。

すべての人が
離れられない製品を目指して。

製造機械を操作する藤本さんその2

トーションビットシリーズは、現状でもシンプルで良い物に仕上がっていると思います。しかし、この限られた形の制約の中で、さらに新亀製作所(サンフラッグ)らしい製品を作っていきたいですね。

笑顔がとてもチャーミングな藤本さん
笑顔がとてもチャーミングな藤本さん。

「シンプルの中に、こだわりがあり、でもやり過ぎていない」。そこを追求していくのが、当社の真骨頂かなと思っています。

個人的には、「すでに使っている人には今後も継続して使ってもらえ、初めて使う人がもう他は使えない」というくらいの製品に成長させたいです。
あの時の職人さんのように、「やっぱり、これがいいね」と言ってもらいたいですからね(笑)。

撮影中に笑顔を見せる藤本さん

実直な人が生み出す、真っ直ぐな製品。

お話を聞かせてもらった印象は「歪みのない、真っ直ぐな人」。まさに少しのズレも許されない工具を作るのに、ピッタリの方という感じ。
作業シーンの撮影中、真剣な表情の合間に見せてくれた笑顔も◎でした!

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カタログには載らないSUNFLAGトーションビット開発担当者のこだわり https://makit.jp/bs/sunflag0002/ Thu, 14 Dec 2017 01:00:11 +0000 https://makit.jp/?post_type=bs&p=43746

創業65年の会社に伝わる、開発者たちの系譜。 池東さんはアシスタント時代からビット開発に関わる。 新亀製作所に入社して、24年目になります。 この会社で初めて製造・開発に関わらせてもらい、それからはモノづくり一筋です。私 […]

投稿 カタログには載らないSUNFLAGトーションビット開発担当者のこだわりmakit(メキット)by DIY FACTORY に最初に表示されました。

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創業65年の会社に伝わる、
開発者たちの系譜。

株式会社新亀製作所 開発部 部長の池東 伸晃さん
池東さんはアシスタント時代からビット開発に関わる。

新亀製作所に入社して、24年目になります。
この会社で初めて製造・開発に関わらせてもらい、それからはモノづくり一筋です。私の入社当時はドライバーなどのハンドツール製品が中心でしたが、その時でもすでに40年以上、新亀製作所にはモノづくりの歴史がありました。そうした技術・知識・ノウハウなどは、今は亡き創業者から現在の社長や工場長など、私の諸先輩方に受け継がれていました。

そして今、私たち現場の人間が、その任を受け継いで、日々切磋琢磨しているところです。

トーションビットシリーズのパッケージ
今なお支持され続けるトーションビットたち。

2004年に発売した当社のナンバーワンヒット製品である「トーションビット」は、現在の工場長と技術相談役の2人がメインとなって開発しました。
当時の私の役回りは、開発アシスタント。製品サンプルや他メーカーの商品を、ひたすら試打テストした記憶が残っています(笑)

「他よりも強く長持ち」を、
開発コンセプトに。

ネジを打ち込んでいる画像
徹底的に他メーカーの耐久性を研究した。

トーションビットの開発コンセプトで大事にしていたことが、「他メーカーよりも強くて長持ちするもの」。なので、最初に行ったのが他メーカーの商品を購入して、ビットがつぶれるまで、何百回と板や金属にネジを打ち込むことです。「早くつぶれてくれー」と思いながら(笑)。

そして、ビットがつぶれた時の現象を検証して、構造や材質などの、どこに原因があるのかを探しました。
何度となく、そうした実験を繰り返し、(企業秘密でもあるので詳しくは言えませんが)「ある原因」を見つけ出し、そこを改善することで他メーカーに負けない、当社独自の形状であるテーパー状のトーションビットに辿り着いたんです。

開発、試作、テスト、失敗を繰り返し、
今も進化を続ける。

モニターを見ながら確認する池東さん

トーションビットの開発には、1年以上の期間を費やしました。
モノづくりは、トライアンドエラーの繰り返しです。1週間かけて形状を決めて、熱処理加工をし、形を矯正して、いざ使ってみたら「ボキッ!」と折れたりして。「この1週間は何だったんだ?」ってことを繰り返しました(笑)。トーション全体の長さや、中心部のテーパーのストローク、さらに太さなども加えると、何通りのサンプルを作って試したのか、正確には数えられませんね。図面上では完璧な仕上がりなんですが、実際に形にしてテストしてみると、強度が足りないことも多々あり、いろいろな部分でバランスを取ることが非常に難しかったです。

実は、最初に発売されて13年経った今でも、トーションビットには少しずつ変化を加えています。電動工具の電圧の主流が9.6Vから14V、18Vへとパワーアップするにつれて、ビットにかかる負荷も大きくなっていきました。それに順応するために、形状・長さ・太さなどを調整して、時代に合わせて対応できるようにしているんです。
だから今でも、新しい電動工具が発売されると、何日もかけてテストをしています(笑)。

カタログには書いていない、
開発者のこだわり。

現在、当社のトーションビットでも主力の3商品には、
「カタログには載っていない開発者ならではのこだわり」があります。

トーションビットの中央部の画像
オールマイティなテーパースリムエックスビット(TTX)。

先端径が太めの「テーパースリムエックスビット(TTX)」は、どちらかと言えばどんな場面にも対応するオールマイティなビットです。こちらは電動工具の変化に合わせて、発売当初と比べると見てもわからないくらいですが、形状を変化させ、日々進化しています。

スリムタイプの「スーパースリムトーションビット両頭タイプ(STM)」へのこだわりは、数値では表せられない微妙な硬度、靭性の違いがあります。
このタイプはTTXに比べると少し硬く作っていて、負荷の少ない短いビスを、数多く素早く打つことを想定しています。だから、それらの作業が多い職人さんには「最高!」と言ってもらえることが多いですね。

先端工具トーションビットシリーズ画像
ネジ締めする用途でビットの先端に違いが出る。

片ビットで丸状に加工された「スーパースリムトーションビット段付タイプ(BXB)」は、私が個人的に一番好きなビットです。こちらは見てもなかなか気づかないと思いますが、プラスドライバーの十字のエッジを若干鋭くしています。

そうするとネジに喰い付くチカラが格段にアップするんです。細く狭い場所でネジ締めをする場合に、少しの衝撃でネジが外れては、使う人にとって面倒だろうと思い、工夫しました。

いつまでも「気の抜けない存在」として。

私自身、自社のトーションビットを日常でも使うことがあります。ただ、何気なく使っていると「あれっ?」という改善点に気づいたりします。だから、常に「気の抜けない存在」です。ネットサイトのレビューや評価も気になるので、よくチェックしています。

ビットと手に話す池東さん
今でも品質チェックには余念がない。

星の数を見て、「よし!」と思うこともありますね(笑)。発売開始から13年ほど経過していますが、今でも頻繁に製品を抜き取りチェックして、少しでも基準に満たないものは出荷していません。

それに、トーションビットを開発された諸先輩方の目も光っています。こだわりの強い諸先輩方のチェックは厳しいですから、気を抜いたものを作ると「製品、落ちたんちゃうんか!」とすぐに言われます。
そういう意味でも、トーションビットは「気の抜けない存在」ですね(笑)。

こだわりを持つ人にこそ、使って欲しい。

トーションビットの「二刀流ビット(WTB)」
トーションが両端にある二刀流ビット。

2015年には新亀製作所(サンフラッグ)特有の製品として、Wトーションビットの「二刀流ビット(WTB)」を開発しました。

トーションが両端にあることで、トーション効果を少し抑えつつ、ネジを打ち込む速度を優先したモデルです。和風の刻印入りで、好評をいただいています。それに続けてトーションビットシリーズの5番目の製品の開発もスタートしました。またこれから試行錯誤の毎日が始まりますね。

最後に工具の開発者が、こんなことを言うのもおかしいのですが、上手い職人さんであれば、工具はどれを使っても、上手く作業をされると思います。しかし、そんな上手くこだわりのある職人さんにこそ、当社のトーションビットを選んでほしいですね。そのためにも、これまで受け継いできたサンフラッグイズム(こだわり)をカタチにするモノづくりを続けていくことが、私の使命だと感じています。

温和でやさしい笑みが印象的だった池東さん

温和な笑みと共に、語られた秘密。

「これはカタログに載せていないことですが…」と話すと同時に、ニヤッと優しい笑みを浮かべた池東さん。
普段は、なかなか語ることのない開発者だけの秘密をお話している時が、とても楽しそうだったのが印象的です。

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総合ドライバーメーカーSUNFLAGのモノづくりにかける思い https://makit.jp/bs/sunflag0001/ Wed, 15 Nov 2017 08:23:52 +0000 https://makit.jp/?post_type=bs&p=43745

ハンドルから生まれたハンドツールの歴史。 藤本さんは創業者である祖父の孫にあたる。 新亀製作所の歴史は1952年に始まりました。 私の曾祖父が徳島から大阪へ出てきて、蓄音機の木製ハンドルを製造していたのですが、その木製ハ […]

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ハンドルから生まれた
ハンドツールの歴史。

株式会社新亀製作所 常務取締役の藤本 健文さん
藤本さんは創業者である祖父の孫にあたる。

新亀製作所の歴史は1952年に始まりました。
私の曾祖父が徳島から大阪へ出てきて、蓄音機の木製ハンドルを製造していたのですが、その木製ハンドルからヒントを得て、当時では珍しかったマイナスドライバーの製造・販売を始めたそうです。

「新亀」という名称は、祖父の名前(亀信)と、曾祖父の名前(新一)から取って付けられたと、現在の社長である父から教えてもらいました。

ドライバーを手に取りながら話す藤本さん
ハンドツール製品の展開は多岐にわたる。

現在の新亀製作所は総合ドライバーメーカーとして事業展開しています。取り扱い製品を大きく分けると、一つは「ハンドツール」です。
一般的な木柄ドライバーからメガネやカメラなどの整備に使用する精密ドライバー、1本で何役もこなすマルチドライバーなど、さまざまな種類のドライバーを製造・販売しています。

中には、某有名ファーストフード店の子ども向け玩具に適応する特殊ドライバーや、
特許こそ抑えていませんでしたが回転させるだけで締めつけられるラチェットドライバーなどもあり、ドライバーの製造・販売の歴史・経験・ノウハウは他社にも負けないものがあると思っています。

こだわりをカタチにして、
日本有数のビットメーカーへ。

電動工具に使用する先端工具であるビットたち

そして、取り扱い製品でもう一つの大きな柱が、電動工具に使用する「ビット(先端工具)」です。
1990年代頃から電動工具の普及が急速に高まり、当社も早い段階から先端工具の分野には取り組んできました。その結果、日本でも有数のメーカーとして認知していただき、多くの職人の皆さんには当社ブランド名である『SUNFLAG』の製品を使っていただいています。

先端工具トーションビットシリーズ画像
代表格になりつつあるトーションビットシリーズ。

しかし、先端工具やハンドツールは比較的、真似のされやすい製品なので、昨今ではアジア諸国から安価な類似品が流入しています。ですが、それらの製品と価格競争をするのは、私たちの本意ではありません。

私たちは、常に工夫とアイデアを加えて、製品を付加価値のあるものとし、『こだわったモノづくりをする会社』を目指してきました。そんな思いから生まれたのが、累計で4000万本以上販売され、多くの人々に利用していただいている「トーションビット」シリーズです。

工具の進化に対応した、
新しいビットを生み出す。

日々ご利用いただいている職人の皆さんはご存知でしょうが、「トーションビット」とはビットの中央部を細くして衝撃を吸収・緩和するビットのことです。各電動工具メーカーが発売する電動ドライバーやインパクトドライバーのスピード・パワーが上がるにつれて、トルクが強くなり、ビットの先端への負荷が大きくなってきました。

トーションビットの中央部の画像
真ん中を細くすることで衝撃を軽減している。

その結果、ビットが「折れる・ダレる・カムアウトする」という現象も起きやすくなるので、過剰にかかるビット先端の負担を軽減するために真ん中の細くなったトーション部分で衝撃を吸収・緩和する「トーションビット」が生まれました。

トーションの発想は、もともとドイツメーカーがスタートですが、そこに新亀製作所(SUNFLAG)のアイデアを加えて、中央部がくぼんだテーパータイプの独自の形状を完成させました。

大ヒットの裏にある、
こだわり。

そして、発売されたのが当社初のトーションビット「テーパースリムトーションビット(TTB)」です。
発売後の反応は、ありがたいことにスゴい反響でした!!

当時の思い出を語る藤本さん
うれしい誤算が対応力の土台をつくった。

ただ、あまりにも予想以上に売れたので生産がまったく追いつきませんでした。当時の私は、営業スタッフとしてお客様回りをしていたのですが、入荷を希望する皆さんをお待たせして「スイマセン」とひたすら謝った想い出があります(笑)。

だからと言って、適当な製品を出荷するワケにはいきませんので、モノづくりには常にこだわり、設備を充実させると共に、パートナー会社にも協力してもらい、生産体制を整えていきました。その甲斐もあって出荷にも対応できるようになりました。

トーションビットシリーズ画像
新化し続けるトーションビットシリーズ。

その後も当社のトーションビットは年々進化し、現在はいくつかのタイプに分かれています。
「テーパースリムエックスビット(TTX)」は先端がやや肉厚になったタイプで、テクスビスやドリルネジを打ち込むのに適していて、鉄板や金属製品を扱う重作業の職人さんに人気です。
逆に先端部がスリム形状になっている「スーパースリムトーションビット両頭タイプ(STM)」はネジ頭が見やすいのが特徴。ネジが対象物にどれくらい入っているのかを目視しやすく、作業効率を重視しています。平坦な場所に数多く打つ人や、木製品を扱う職人さんには、こちらがオススメです。

少しカタチの違うものでは「スーパースリムトーションビット段付タイプ(BXB)」があります。
このタイプは片方のみをプラスドライバーとして、六角軸の部分を細く丸く加工。これにより、ネジ頭が見やすいだけでなく、ビットが回転した際に六角軸が他の部分に接触しないように工夫されています。
奥まった場所や狭い場所のネジを締めるのに最適で、カーテンレールや階段の手すりなどの取付を行う職人さんに重宝されていますね。

これからも、
「こだわりをカタチに」。

トーションビットは、当社でもナンバーワンのヒット商品なので、思い入れは強いですね。少し手前みそですが、当社の製品の登場したことで、日本のトーションビット市場を刺激することになり、さまざまな競争やイノベーションが始まったとも感じています。

SUNFLAG製品たちの前で話す藤本さん

これからも、「こだわりを持ったモノづくり」の精神で、この市場を盛り上げていきたいですね。
また、当社の強みは「利用者のかゆいところに手が届くモノづくり」でもあります。先に紹介した「ラチェットドライバー」やビットを延長する「ロングジョイント」、のこぎりを付属した「ボードのこ」など、その分野の先駆者的な製品もたくさん生み出してきました。

これからもハンドツールや先端工具のジャンルにおいて、新しい発想の製品を作っていきたいと思います。ひとつでも多く、当社の「こだわりをカタチに」していきたいですね。

部下とコミュニケーションをとる藤本常務

こだわりと、挑戦をカタチにして。

「モノづくりの会社として、こだわりをカタチにしたい」と話す藤本健文さんは、
一方で、自社製品を愛用する女性アニメキャラクターを作るなど、
挑戦的なアイデアをカタチにする、魅力たっぷりの方でした。

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女性が欲しがるおしゃれでかわいいデザイン。安心・安全のDIYパーツLABRICO https://makit.jp/bs/labrico0003/ Tue, 14 Feb 2017 00:58:39 +0000 https://makit.jp/?post_type=bs&p=35013

時代に合わせ、女性がほしがる物をつくりたい! 時代に合わせ、 女性がほしがる物をつくりたい! 2015年11月に、私は入社しました。 すでにプロジェクトは、社内で動き始めていたと思います。でも、その頃のラブリコは形状やデ […]

投稿 女性が欲しがるおしゃれでかわいいデザイン。安心・安全のDIYパーツLABRICOmakit(メキット)by DIY FACTORY に最初に表示されました。

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時代に合わせ、女性がほしがる物をつくりたい!

時代に合わせ、
女性がほしがる物をつくりたい!

2015年11月に、私は入社しました。
すでにプロジェクトは、社内で動き始めていたと思います。でも、その頃のラブリコは形状やデザインはもちろん、名前やコンセプトもない状態。どんな商品なのか、というデザインイメージも無かったので、みんなが話をするための共通の言語がない感じでした。

入社1年目からラブリコに関わった石橋さん
入社1年目からラブリコに関わった石橋さん。

そこに、ひょこっと私が入社して、社長の考えをスケッチやイラストで絵にしていきました。元々、前職は雑貨や家具のインテリアショップのデザイナーだったので、絵を描くのは得意でしたから。同時にターゲットの選定や商品の売り方や見せ方などのコンセプト作りにも参加していました。
なので、『ラブリコブランド』のスタートから関わっていることになりますね。

PCでデザインしている石橋さん
普段は3DCADを使用してデザインしている。

「女性や家族が楽しめる安全なDIYパーツを作ろう!」。これがラブリコの商品コンセプトです。

DIY市場は年々大きくなっています。ただ、ツールや商品には、まだまだプロ仕様や男性向けが多い印象です。女性や家族が気軽に使えるものが少ないと感じます。
でも本来、暮らしの中心にいるのは女性です。家の内装やインテリアに興味を持つのも女性の方が多いので、暮らしを作る「DIY」でも雑貨感覚で安全に使えるものがほしいと。そんな思いが込められて生まれたのが「ラブリコ」なんです。

インパクトドライバーでDIYする石橋さん
ご自身でもDIYしているからこそ、すぐに共感できた。

初めて竹内社長の「女性向けのDIYパーツを作ろう!」という話を聞いた時、すぐに共感しました。
自分もほしかったですし、「なんでないんだろう!」とも思いました。DIYはいわばオーダーメイドで、それぞれの暮らしに合わせてカスタマイズできるもの。当社の突っ張り棒などの商品には、伸ばしたり縮めたりすることで、みんなの暮らしに合わせるという似た要素があります。

だから、その似ている利点を活かし、それをより女性向けにアレンジすれば、女性がほしがるDIYパーツになるのではないかと思ったんです。

社長や常務をはじめ当社は、今、みんながほしいものを作りたいという人たちの集まりです。私も同じ思いだったので、今の暮らしに合わせた商品づくりをしようと思いました。
また、最近の住宅事情では賃貸物件に住んでいる方も多いですし、空き家物件が増えているという問題もあります。そうした時代背景を考えて、「今、使いやすいものは何なのか?」ということにフォーカスして、続いていくブランドにしたいと思っていました。

主役ではなく脇役であるデザインの意味。

主役ではなく
脇役であるデザインの意味。

デザインを考える時は、まず利用シーンをイメージします。その空間で使われているシーンを思い描き、形状やデザインを決めます。今回、デザインで意識したのは「存在感を消す」ことです。

ラブリコの形状スケッチ
制作に入る前に形状のスケッチを何度も繰り返した。

生活空間において、ラブリコは“主役ではなく脇役”。あくまでラブリコで作った棚に並べられた物が、主役という考え方です。

今、発売されている4つの商品は、存在感をなくすために四角形をベースにしたデザインにしています。理由は木材や壁となるべく一体化させるため。
例えば、丸みを帯びたデザインにすると、ラブリコ本体の可愛らしさは増しますが、個性が強くなって、ラブリコ自体が目立ちすぎてしまいます。

アジャスターのネジを調節するジャッキ
女性の指でもジャッキを回せるか、徹底的に検証した。

形状で悩んだのは、アジャスターのネジを調節するジャッキの部分です。
ここはネジを回す大事な機能なので、回しやすさと使いやすさを残しつつ、いかに男性的な工具っぽさを見せないようにするのか、かなり悩みました。女性の指でも回せるか、力が入れやすいサイズ、凹凸の数、長さ、高さを、模型を作って何度も検証しました。

スケッチでは数十個ぐらい描きました。ジャッキを見せるか、隠してしまうのかも悩んだところです。それについては、使いやすさと設置後の調節ができることを考え、見せる方のデザインを選択しました。そして、今の女性でも力を入れず、軽く回せるジャッキにたどり着きました。

雑貨選びのようにDIYパーツを選んでほしい。

雑貨選びのように
DIYパーツを選んでほしい。

ラブリコのカラーバリエーションは3種類

雑貨感覚の商品なので、カラーバリエーションは絶対に作ろうと思っていました。
やっぱり選ぶ楽しさがほしいですからね。

バリエーションはベースカラーが3種類です。
白色は、これまでの当社の商品(突っ張り棒)の白に比べると、黄色みが強い白で「オフホワイト(写真:左)」です。昔は家庭の電気も蛍光灯が主流でしたが、現在は電球色やLEDなど、いろいろな電気のタイプがあり、オフホワイトでも綺麗に見えるということがわかっています。加えて、最近の人気の壁紙のカラーがオフホワイトに近いので、現代の暮らしにあわせやすいようにしています。濃い茶色の「ブロンズ(写真:右)」は、木材塗料の人気色によくマッチする色です。締まった色で、アンティークや古い物を置くにもよく合うと思います。最後のカラーの「ヴィンテージグリーン(写真:中央)」は社内で一番意見の分かれた色で、特に男性陣の多くは「えっ!この色を出すの?」という感じでした。

ラブリコのカラーチップ
カラーの決定には相当悩んだという。

ヴィンテージグリーンはアメリカの有名雑貨ブランドで人気の色で、その雑貨は雑誌やWebなどでもよく取り上げられています。

実際にDIYをする女性のブログなどでも、それらの雑貨はよく登場するので「絶対に好きな人は多い!」と思い、社内でも女性陣から人気でした。
色味は少しくすんだグリーンで木材との相性がよく、主張しすぎず、可愛らしくなりすぎず、ちょうどよい感じに仕上がっています。この色味を好む人は、他の雑貨や持ち物でも同系色の物を揃えていることが多いので、余計に上手く馴染むと思いますね。

我が子のようにブランディングをして。

我が子のように
ブランディングをして。

資料を見せながら説明してくれた石橋さん
ラブリコのポジションはペルソナから決めた。

ブランディングでは、まず市場でラブリコのポジションが「どこなのか?」を考えました。他社が業務用やプロ向け商品を扱う中、ラブリコは家庭用で初心者が扱いやすい商品。でも、シンプルで簡単なだけでなく安全性の高い商品であること。それが、ラブリコの目指す市場でのポジションでした。

利用者のイメージは30代以上の女性がメイン。生活に落ち着きが生まれ、日々の暮らしに目が向いている人たちです。毎日にちょっとした豊かさや潤いを求める人たちにも喜んでもらえるようにしたいと。それでいて、商品の機能性を理解してくれて、「良いものは良い」と言ってくれる人たちに響くようにブランディングは心がけています。

ラブリコのロゴスケッチ
ラブリコのロゴスケッチ。親しみやすいデザイン。

ロゴや商品パッケージでも、女性向けを強く意識しました。ラブリコはラボラトリー(英語で実験室)とブリコラージュ(フランス語でDIY)をかけ合わせたものです。ブランド名には「DIYで家を実験室にするくらい楽しもう」という思いが込められています。可愛らしい響きで、女性に愛されるブランドにしたいと願っています。

名称の発案は常務で、社内の投票で1位を獲得しました。ロゴデザインは私がラフイメージを作って、グラフィックデザイナーがビジュアル化してくれたのですが、めちゃくちゃ愛着があります。もちろんラブリコというブランドはチームや会社で力を合わせて作ったものですが、個人的な思い入れも強くて可愛らしい存在です。ロゴをみて「この子は1年前に生まれたんだなー」と思い出すこともありますね(笑)。

ラブリコを通して、「DIY業界って温かいなー」と。

ラブリコを通して、
「DIY業界って温かいなー」と。

ラブリコが生まれて、展示会やイベントに参加することが増えました。来場者はDIYに興味のある人が多いのですが、皆さん面白くて優しい人ばかり。「DIY業界って温かいなー」と、いつも思います。
そうした場は商品の使用方法や、次にほしい物のイメージを直接聞ける場所でもあるので、とてもありがたいです。業界の会社同士のつながりも生まれて、木材や壁紙の会社さんと仲良くさせて頂くようになりました。

展示会やイベント参加時の写真
イベントでは子どもたちとの触れ合いを楽しんだ。

また、そうした会社さんは実際のユーザーであるDIYerさんとのつながりも深いので、いろいろな意見を聞かせてもらいます。DIYerさんの中には主婦でプロ並みの腕前の人もいたりしてびっくりします。

ラブリコは初心者向けの商品ですが、プロレベルの人たちにも喜んでもらえていますし、今後も満足してもらえる物を作りたいですね。
とはいえ、まずは「DIYやってみたいけど、難しそうだなー」と思っている人たちが、実際に体験しやすいように手助けとなるパーツでありたいなと思います。そんな商品をたくさん作って、皆さんの暮らしにいろいろな提案ができると良いですね。

女性ならではの目線からラブリコを提案する石橋さん

女性が使うものは、女性から。

ラブリコの形状やカラーバリエーションは、女性ならではのものを感じます。それはターゲットである女性と同じ目線から考えることができるているからでしょうか。
今後のラブリコの展開にも注目です。

LABRICO 柱の常識を変えるDIYブラケット

投稿 女性が欲しがるおしゃれでかわいいデザイン。安心・安全のDIYパーツLABRICOmakit(メキット)by DIY FACTORY に最初に表示されました。

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LABRICOは柱が倒れにくく壁が傷つかない。開発のプロが考え抜いたDIYパーツ https://makit.jp/bs/labrico0002/ Tue, 14 Feb 2017 00:58:15 +0000 https://makit.jp/?post_type=bs&p=35012

開発者が知ってほしい、ラブリコの特徴。 開発者が知ってほしい、 ラブリコの特徴。 技術開発者ならではの視点からラブリコを語る。 「見たら構造が理解できる」「DIY初心者や女性も手軽に使える」「簡単に設置できる」。 これが […]

投稿 LABRICOは柱が倒れにくく壁が傷つかない。開発のプロが考え抜いたDIYパーツmakit(メキット)by DIY FACTORY に最初に表示されました。

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開発者が知ってほしい、ラブリコの特徴。

開発者が知ってほしい、
ラブリコの特徴。

ラブリコの特徴を語る猪野さん
技術開発者ならではの視点からラブリコを語る。

「見たら構造が理解できる」「DIY初心者や女性も手軽に使える」「簡単に設置できる」。
これがラブリコの開発コンセプトです。

当社には突っ張り棒、突っ張り棚、耐震ポールなどの製品があります。これらはサイズや仕様が違うだけで、基本構造は同じです。ネジを回し、壁や天井に突っ張る。そして、ラブリコのアジャスターも理屈は同じです。
むしろ、最近の突っ張り棒はコストを抑えるためにネジ部分にプラスチックを使用しているのに対して、ラブリコは突っ張り構造の初期段階に使われていた最もシンプルな構造を応用しているといえます。

同部署のメンバーとコミュニケーションをとる猪野さん
開発部には頼りになるメンバーもたくさん。

2015年春にラブリコの構想が生まれ、2015年冬から本格的な製作がスタート。
私はデザイン作りから参加し、商品企画部の石橋と何度も打ち合わせをして形状を具体的に固めていきました。お互いにアイデアを出して、石橋が3DCADでビジュアル化し、私が機構や構造に関してサポートするカタチです。

開発のプロが考え抜いた女性向けDIYツール。

開発のプロが考え抜いた
女性向けDIYツール。

パーツの寸法を測っている様子

開発で苦労したのは、最初のデザイン決めです。
長年、この分野に関わってきた開発者としては構造や使い方がすぐに理解できるのですが、果たして「DIY初心者や女性たちにわかってもらえるだろうか?」ということには一番頭を悩ませました。

男性である自分と、メインターゲットである女性との感覚の違いもありましたので、そこを埋めるために社内の女性たちと話をして、イメージのすり合わせもしました。デザインや使用方法では、いくつかの候補を出して、それぞれを検証してもらい、アンケートに答えてもらうなど、なかなか大変でしたね。デザインでは自分が選ぶものと、女性たちが選ぶものが全然違うこともあって。
もちろん女性たちの意見を尊重しました(笑)

開発に至った経緯を語る竹内さん
書いた製品図面を見ながら、実物でもしっかり確認。

デザインが決まってからは、進行が早かったです。
2016年1月、私が最初の製品図面を書きました。その1ヶ月後の2月には最終の製品図面が完成。3月中旬には金型を作って、プロトタイプ製品ができています。

ただ、そのプロトタイプには図面通りにできていない箇所や変更したほうが良い箇所はあるので、それらの部分を検証し、修正・変更。そうして形状が完成して、今度は製品の質感を検証しました。
プラスチック素材そのままのツルツルした質感ではなく、手触りの良いザラつきを持たせたかったので。そうしたブラッシュアップを重ねて、2016年7月に商品化され、販売がスタートすることになります。

使う人の立場になり、思いやりを込めて製品を作る。

使う人の立場になり、
思いやりを込めて製品を作る。

実際に使用した時、見た目をスッキリさせるのがポイントだと思っていました。
アジャスターは木材をかぶせた時に、出っ張りができないようにして、壁にピタリと接地するようにしたかったんです。
ここはデザイン形状でも要の部分です。

アジャスター内部のリブ
アジャスター内部のリブが木材を外さない。

それと使用時のことを考えた「思いやりポイント」も忍ばせています。その一つがアジャスター内側の突起状の三角リブです。
もし、これを入れていないと木材をはめ込んで移動した場合に、アジャスターが外れてしまうことがあります。しかし、三角リブがあれば木材が軽く食い込むので、アジャスターが抜けることはなくなります。2×4材といっても市販されている物には多少のばらつきがありますので、それらを吸収する意味でも必要だなと。移動するたびに抜けていたのでは、使いにくいですから。
このポイントについては石橋とミーティングを重ねる中で、ハッとひらめきました。

ネジの下に入れたバネ
ネジの下に入れたバネが日々の負荷から守る。

もう一つの「思いやりポイント」は、ネジの下に入れたバネですね。
ラブリコで作った棚を日常的に使用していると、小さいながらにも少しずつ負荷がかかってきます。そうした日常の負荷に加えて、強くぶつかったり、大きな振動を加えたりすると、突っ張り部分が緩んでしまう可能性がないともいえません。

なので、私たちは発売前にわざと強い負荷をかける実験を何度も行っています。その結果、構造の中に緩めのバネを仕込ませることで、強すぎず弱すぎない丁度よい緩み止めを入れるようにしたんです。

高品質の「EVA」というエコ素材
高品質の「EVA」という素材が色移りを防ぐ。

最後の「思いやりポイント」は、アジャスターが壁や天井に接地する部分の素材です。
ここは当社の突っ張り棚でも使用している「EVA」という素材を使っています。この部分にはコストの安い塩ビ素材を使用することが一般的なのですが、ラブリコではあえて高品質のEVAを使っています。

その理由は塩ビの場合だと、長期間使用していると天井や壁に素材が張り付き、色移りする可能性があるからです。そうなっては賃貸物件の方だけでなく、持ち家の方にとってもショックだと思いますので、安心して利用できるように配慮しています。

気持ちよく、安心して使える商品のために。

気持ちよく、安心して使える
商品のために。

使う人たちにケガをさせない。落ちたり、壊れたりしない。これは商品を作る上で、当たり前のことです。
プラスチック部品に余分な突起が残っていたりしないか、細かく注意点を出しています。できあがったものは、岐阜県にある当社の物流倉庫で一つひとつ検品。プラスチック製品は生産時期で寸法に違いが出たり、予期せぬ模様が入ることもあるので、それらを隈なくチェックしています。

説明書にテープで付けられたネジ袋
無くさないように説明書にテープで付けられたネジ袋。

モノづくりをしていると、思いもしないことが起こるし、思っていることは必ず起こるんです。だから、最後は人の目でチェックしてしっかり対応しなければなりません。

よくあるのが、箱の中に付属部品が入っていないこと。これを無くすために、梱包する順番はマニュアル化して、付属部品のネジはあらかじめ取扱説明書に貼り付けておくようにしています。
そうすると、ネジの入れ忘れは無くなりました。お客様には気持ちよく商品を使っていただきたいので、日々そうした工夫はするようにしています。

一人のユーザーとしても、ラブリコは誰にでも使いやすく設置しやすい製品になったと思います。
これからも、そのような製品を作り続けていきたいですね。

ボール盤を使用して穴をあける猪野さん

さらなる品質向上のため、実験は欠かさない。

オフィスに隣接して作業スペースがあり、そこで耐荷重を測ったり新しいラブリコのアイテムを試作したりしているようで、あちこちで実験装置が。
自分たちの製品はまず自分たちで試す。だからこそ生まれる「思いやりポイント」なんですね。

LABRICO 柱の常識を変えるDIYブラケット

投稿 LABRICOは柱が倒れにくく壁が傷つかない。開発のプロが考え抜いたDIYパーツmakit(メキット)by DIY FACTORY に最初に表示されました。

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賃貸でもカンタンに棚を作れる。女性向けDIYパーツLABRICOのはじまり https://makit.jp/bs/labrico0001/ Tue, 14 Feb 2017 00:57:03 +0000 https://makit.jp/?post_type=bs&p=35011

祖父、父より受け継ぐ、会社としての在り方。 祖父、父より受け継ぐ、 会社としての在り方。 社内ショールームには突っ張り棒がズラリ。 祖父が創業したのは1952年のこと。 日本の工業住宅の増加に伴い、アルミサッシの需要を見 […]

投稿 賃貸でもカンタンに棚を作れる。女性向けDIYパーツLABRICOのはじまりmakit(メキット)by DIY FACTORY に最初に表示されました。

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祖父、父より受け継ぐ、会社としての在り方。

祖父、父より受け継ぐ、
会社としての在り方。

突っ張り棒の前で話す竹内社長
社内ショールームには突っ張り棒がズラリ。

祖父が創業したのは1952年のこと。
日本の工業住宅の増加に伴い、アルミサッシの需要を見越し、日本で初めてアルミサッシの量産を始めました。

だけど、“日本初の量産”を証明できる物が残っていなくて。私自身、深夜の某探偵番組で調査してほしいなと思っています(笑)。
その後、祖父はアルミサッシ事業を手放し、当時大学生だった父と一緒に、『突っ張り棒』の製造・販売をスタート。

オフィス前に掲げられた昔ながらの看板
新オフィス前にも昔ながらの看板を掲げている。

時代は1970年代半ば。
日本は都市化が進み、マイホームを持つ人や集合住宅に住む人が増えました。そこで求められるのは「家の限られた空間を、どう快適に利用するのか?」ということ。その答えがアメリカでカーテンポールとして使われていた物を、日本向けに応用した『突っ張り棒』でした。
以来当社は、多種多様な突っ張り棒を発売し、現在でも主力商品です。
祖父も父も、その時代の人に向けて、「何を提供できるのか?」を考えて事業を展開してきました。
2014年には私の夫も事業にジョイン。
私が社長、夫が常務となり夫婦二人三脚でそのバトンを受け継いでいます。



家づくりを通して感じたDIYのハードル。

家づくりを通して感じた
DIYのハードル。

私が結婚して5年が過ぎ、そろそろ家を持ちたい!と思いました。
生活スタイルや経済状況を考え、新築の建売住宅や分譲マンションなどの選択肢がありましたが、どこかイメージに合わない。たぶん、流通する家のほとんどが、カタチ・間取り・プランなどがある程度決められた売り手さん主体の物件ばかりだったからでしょうね。
それは、高品質な家を低予算で提供するためには悪いことではないのですが、私は自分の住む家を消耗品のように考えたくなかったんです。

そんな時、リノベーション専門の建築デザイン会社と出会い、施主が自ら家づくりに参加できることを知り、巷で話題の「DIY」の存在に気づきました。それで、自分たちの家もDIYを取り入れたスタイルで作ろうと。

開発に至った経緯を語る竹内さん
開発に至った経緯は、自身のDIYの実体験から。

ただ、やってみて感じたのは、初心者に対するDIYのハードルの高さ。
私は、ネジを一つとっても種類が多すぎて、ホームセンターで何回も「う~~ん」と悩みました。だけど、家づくりには参加したい。だから、DIY初心者でも簡単に使えて、なおかつ私のような力仕事が苦手な女性でも扱え、同時に雑貨感覚で女性に好まれるDIYパーツを作りたい。そんな想いから生まれたのが、『LABRICO(ラブリコ)』です。

住まいを傷つけない女性向けのDIYパーツ。

住まいを傷つけない
女性向けのDIYパーツ。

第一弾のラブリコシリーズ

2015年の春頃。私の中で、ラブリコの「アイデアの種」が生まれました。
女性が雑貨感覚で使えるDIYパーツであれば、何でも作ることはできるが、やはり当社の突っ張り技術を活かしたい。ネジやクギいらずで、家やマンションを傷つけない商品。それがラブリコ構想のスタートです。

しかし、何となくのイメージはあっても、これまで扱ってきた商品とはまったく違う発想だったので、既存のスタッフにはどんなものなのか伝わりづらく、開発は進みませんでした。
そこに2015年の冬に入社した女性デザイナー(石橋理保子)が、「私もそんな商品が欲しかったんです!」と共感してくれ、ビジュアルデザインが生まれ、一気に商品化に向けて進み始めました。
その約半年後、2016年7月に『ラブリコ』は店頭やECサイトに並ぶことになります。

ご自宅のクローゼットに建てたラブリコを使用した棚
ご自宅のクローゼットにはラブリコで建てた棚が。

ラブリコシリーズの第一弾で開発したのが「アジャスター」「棚受シングル・ダブル」「ジョイント」の4パーツ。アジャスターによって2×4材を柱にして、棚受を設置することで、家のさまざまなスペースを有効活用できます。

また、2×4材はホームセンターなどで購入できますが、天井高までの長さの木材をそのまま持って帰るのは、なかなか大変なことです。なので、切断して持ち帰り、自宅で結合できる部品として、ジョイントも初期パーツの一つに入れています。これは、周囲の声や私の実体験から生まれたんですよ。

女性ブロガーや社員たちの共感が手応えに。

女性ブロガーや
社員たちの共感が手応えに。

オフィス内にある棚はすべてラブリコで組み立て
オフィス内の棚はもちろんラブリコで組み立て。

現在、ECサイトや全国のホームセンターで販売しています。第一弾の販売数は半年間の累計で約5万セット。

私たちの予想よりも出だしは好調だと思います。
その大きな要因は、DIY好きの有名女性ブロガーの方々に好意的に利用してもらえたことでしょうね。
販売開始にあたって、ブロガーの方々に商品と私たちの想いを込めた手紙を送り、使用後の感想をもらうことにしました。

社員たちとコミュニケーションをとる竹内さん
社員たちとのコミュニケーションも大切にしている。

ブロガーの人たちは仕事ではないので、良いものは良い、逆に悪いものにはハッキリと悪いと言われます。
だから、正直なところ、使ってもらう前はかなり怖かったです。しかし、「かわいい」「使いやすい」という共感の声を、SNSなどでもらえたので、自信を持って販売することができました。販売開始後、購入者に男性もいますが、多くは女性だと感じています。

それに今回印象的だったのが、社内からの声です。とても珍しいことなのですが、社内から「社割で買わせてほしい!」という声が多くありました(笑)。作っている自分たちが本当に使いたい物を、世の中に出しているのだと実感しましたね。

グッドデザイン賞受賞。そして未来への想い。

グッドデザイン賞受賞。
そして未来への想い。

2016年9月にグッドデザイン賞を受賞しました。
この賞は商品のデザイン性や機能性だけでなく、コンセプトや社会的な存在意義なども評価基準です。

グッドデザイン賞受賞の賞状
オフィスに飾られていたグッドデザイン賞の賞状。

ラブリコは女性向けのシンプルでかわいいDIYパーツというだけでなく、国内の空き家問題や既存住宅の活用方法の促進などにおいても、社会的な価値の高さを評価してもらいました。

次回はグッドデザイン賞でもトップ100にエントリーされるくらいの製品にしたいですね。
これからのラブリコは木材だけでなく、鉄パイプや塩ビパイプなど、他の素材のものでも組み合わせられる物にしていきたいと思っています。将来的には突っ張り技術以外の製品も作ってみたいです。

LABRICOを使用し建てられた棚の前で話す竹内さん

自宅からも伝わる、LABRICOへの愛情。

竹内さんの自宅にお邪魔すると、リノベーションされたお部屋も圧巻でしたが、お部屋のあちこちにLABRICOで建てられた棚がありました。
実際に使用することで感じることを大事にしているのだそうです。

LABRICO 柱の常識を変えるDIYブラケット

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