2019年04月23日更新
かなづちは釘を打ち込むだけの道具ではありません。 名称・素材・形が違うから、なんとなく使い分けができるんだろうな~とは知っているけど、実際は使い方がわからないことも。 今回はかなづちの、種類の解説から使い方・そのコツや、使い分けをご紹介します。 DIY情報サイト|MAKIT!の「道具の使い方」を紹介する、道具のHOW TOコンテンツ。
ハンマー・金槌(かなづち)の種類と使い方を紹介!
目次
物を叩き打つときに用いる道具を槌(つち)、またはハンマーといいます。金槌と呼ぶのは頭部が鉄製のもの。鉄製以外のハンマーもたくさんあります。釘を打つ以外にも様々なシーンで使うことの多いハンマー。用途に合わせてハンマーの種類も多種多様です。
頭部が木でできたものを木槌といいます。周りに傷を付けにくいので、主に組み立てやはめ込みの際の叩く作業や、かんなの刃の調整、鑿(のみ)を打つ時に使用します。
「りょうぐちげんのう」と読み、「両口玄能」または「両口玄扇」と書きます。頭部は両方とも叩くことができる形状になっています。片側は「木殺し面」と呼ばれ、よく見ると少し膨らんだ形状になっています。その為、釘を叩いた時に釘周りの木材を傷付けません。
ゴム製なので叩いた時に傷が付かない上、重さがあるので打ち込みの際に力が伝わりやすいです。主に組み立てやはめ込みに使用します。叩いた時の音が比較的小さいので、室内作業などで音をあまり出したくない時に重宝します。
鉄製の西洋由来のハンマー。釘打ちに使用します。頭部の片方が釘を打つ打撃側で、反対側は釘を抜く為の形状になっています。
片手ハンマーは主に金属加工に使用します。頭部の片方が丸い形状で、薄い金属板などを曲げたりRを付けるとき、またリベットをかしめる(金具を潰して固定する)時に使います。平らな面は鉄鋼ピンの打ち込みに使用します。
釘打ち用の鉄製ハンマーです。「先切金槌」(さっきりかなづち)とも呼ばれ、片方が細く尖った形になっており、釘締め(釘を材に埋めるように打ち込む)に使います。釘打ち用の平らな面は反対側より重たいので釘の打ち込み時に安定しやすいです。
下穴は無くても良い場合もありますが、細い木材に打つときは割れを防ぐ為、あらかじめ下穴錐ドリルで下穴をあけておきます。小さなものなら錐(キリ)で印を付けるように穴を開ける程度でも十分です。
上にくる木材の板厚の2.5~3倍ぐらいの長さが必要です。これより短いと簡単に抜けてしまいます。
釘が小さくて指で押さえることができなければ、ラジオペンチなどで釘をはさみながら打ちます。(割る前の割りばしでも代用できますよ!)
釘締めとは、釘の頭を木材に埋めるように打ち込むことにより、抜けにくく、より強度を高める技法です。先切金槌を使用します。
先切金槌の平らな面で釘をある程度打ち、次に反対側の細い方を釘の頭に当てます。
細い方を当てたまま、反対側を他の金槌で叩くと釘が埋もれていきます。少し埋まったら釘締め完了です。
両口玄能の頭の片方は「木殺し面」と呼ばれ、よく見ると丸く膨らんだ形状になっています。その面ではめ込む側の木材を叩いて圧縮させる技法を「木殺し」といいます。こうしておくことで組み立ての際に材料がはめ込みやすくなり、叩き入れた後は木が膨張し元の状態に戻り、がっちりと組み合わせることができます。
木殺し面ではめ込みたい部分を叩きます。玄能を斜めに打ち付けるのがコツです。下の写真の丸棒でいうと、先の角を潰すように叩きます。こうすることによって開けた穴に頭が入りやすくなるというわけです。
打ってある釘をネイルハンマーで抜くことができます。ネイルハンマーの頭の釘抜きの形状になっている部分を釘の頭に差し込み、てこの原理で引き抜きます。差し込みにくい場合は他のハンマーを使って釘抜き部分を叩き入れてください。釘の頭が木材に埋もれている場合は綺麗に抜くのは難しく、木材はえぐれるように傷ついてしまいます。カジヤやバールという釘抜きに特化した道具もありますが、ある程度のものはネイルハンマーで十分です。
DIY向けとして最初に買うのにおすすめなのは「ネイルハンマー」と「ゴムハンマー」です。ネイルハンマーで釘打ち・釘抜きをし、そしてゴムハンマーで傷をつけないように組み立てたりバラしたり。ひとまずはこの二つがあればたいていのDIYはできそうですね。
組み木で仕上げたい、丈夫に作りたいなど精度を上げるために、木殺しのある両口玄翁や先切の金槌などを購入するといいでしょう。これで作業の幅はだいぶ広がります。
ハンマーには同じ種類、用途の物でもサイズがたくさんあります。例えば釘打ちに関していうと、DIYでは電動ドライバーとビスの使用が多く、大きな釘を使用する場面というのは少ないかもしれません。なので大きいハンマーよりは、長さが30㎝程度のものが使いやすいのではないでしょうか。小さな組み立て作業が多いのであれば、長さ20cm以下の小型のハンマーもおすすめです。
DIYにおいて、ハンマーを使う機会は多いですが、使用の際には音が結構響くので、場所や時間帯に気を付けて作業するようにしてください。
今回ご紹介したハンマー以外にもたくさんの種類のハンマーがあります。ハンマーはそれぞれ用途別に作られていますので、誤った使い方をすると壊れたり材料を傷つけてしまうこともあります。
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