2020年07月17日更新
ステンシルは、ステンシルシートやスタンプなどを使って、文字やイラストを転写できるのが特徴です。手軽に装飾できるため、さまざまなDIYで活用されています。ステンシルを施したい素材や、出したい雰囲気に合わせて塗料を選び、アイテムにデザインを加えてみましょう。ステンシルは特別な道具や材料はほとんど必要なく、気軽に始められます。これからDIYを始めたい方にもぴったりです。今回は、シートやスタンプを使用してステンシルを施す方法や、ステンシルシートの作り方、DIYアイデアなどについてご紹介します。
監修者 : 株式会社大都(DIY FACTORY) makit(メキット)編集部
makit(メキット)編集部はDIYを通して暮らしやインテリアに特化したコンテンツをお届けします。道具の使い方のコツや、素敵なDIYのレシピ、上手な塗装のテクニックなど自分好みの暮らしを愉しむためのノウハウをお届けします。あなただけの雰囲気のある、世界にたった一つの住まいを一緒に作り上げていきましょう。
目次
ステンシルとは、ステンシルシートと呼ばれる型紙越しに文字やイラストを転写することです。カフェ風インテリアやブルックリンテイストには欠かせない装飾DIYといえます。
ステンシルシートには英字やイラスト、模様など、さまざまな商品が販売されています。利用すれば、誰でもデザイン性の高い文字やイラストを描くことが可能です。絵や字に自信がない方でも、ステンシルができればDIYしたアイテムに手軽にオリジナリティが出せます。ぜひやり方を覚えて、素敵なアイテム作りに活かしましょう。
ステンシルシートは、ステンシルプレートとも呼ばれています。既存のデザインが切り抜かれたものが多数販売されており、100円ショップやホームセンターなどのほか、通販でも購入できます。市販のものを買えば、自分でデザインしたり切り抜いたりする必要がありません。初心者でも気軽にステンシルにチャレンジできます。
市販のステンシルシートには、シートタイプやシールタイプがあります。シートタイプを使うときにはマスキングテープなどで、シートとアイテムを固定する必要があります。
シールタイプならテープがなくても簡単に貼り付けられますが、一度はがすと粘着力が弱まります。何度も使うのは難しいかもしれません。ただ、丸みのある場所や、よれてしまいやすい布などにステンシルをするときは、シールタイプがおすすめです。シートがズレることなく、ぴったりと密着してくれます。
シートタイプとシールタイプのどちらが合うかは作りたいものによって変わります。ご自分の用途に合わせ、使いやすいほうを選んで購入しましょう。
市販のものに好みの絵や文字がないときは、ステンシルシートを自作してみましょう。特殊な材料や道具は購入する必要はありませんが、デザインナイフのように細かい部分も切りやすい刃物があると便利です。シートの素材は、クリアファイルなどの身のまわりの物が使えます。
ステンシルシートが自作できるようになれば、オリジナルデザインのアイテムも自由自在にDIYできるようになります。まずは市販のステンシルシートで慣れてから、自作にチャレンジしてみるのもおすすめです。
シールをはがした後の紙も、ステンシルシートとして使えることがあります。英字や各種イラストのシルエットなど、お気に入りのものがあったら捨てずにとっておきましょう。ステンシルシートとして活躍するかもしれません。
ステンシルスタンプは、押すだけで簡単にステンシル風の装飾ができるアイテムです。シートの準備が面倒なときや、たくさんのグッズにステンシルしたい場合は、ステンシルスタンプを購入してみてはいかがでしょうか。
ステンシルスタンプには、アルファベットや記号などがひとつずつ分かれているものや、ローラー式で定型の文字を型押しできるものなどがあります。ご自分の使いやすいタイプを選びましょう。
また、消しゴムなどを用いてステンシルスタンプを自作することも可能です。市販されているスタンプのなかに好みのものがなければ、ぜひDIYしてみましょう。
ステンシルシートを自作するときはクリアファイルを使うのがおすすめです。厚紙や段ボールでも同じように作れますが、クリアファイルのように耐久性のある素材なら繰り返し使えます。せっかく自作するなら、長く使えるように丈夫な素材でステンシルシートをDIYしましょう。
ステンシルシートの自作に必要な材料や道具は以下の通りです。
【材料・道具】
クリアファイル
デザインカッター
カッティングマット
定規
セロハンテープ
クリアファイルは新しく購入しても良いですが、家に余っているものがあればそちらを使ってもかまいません。作り方は簡単で、好きな図案をクリアファイルに貼り付けて、カッターでくり抜くだけです。フリーフォントから探せば、かっこいい図案がすぐに手に入ります。
また、スマホのアプリを使ってもステンシルシートのデザインを作ることができます。文字や絵などを組み合わせ、オリジナルの図案を作りましょう。アプリで作った図案は印刷できます。ステンシルのサイズに合わせて紙の大きさを調整し、プリントアウトしましょう。
ステンシルのデザインを印刷できたら、クリアファイルに重ねます。セロハンテープでズレないように固定しましょう。下にカッティングマットを敷き、丁寧に切り抜いていきます。
ステンシルシートを上手に切り抜くコツは、通常のカッターでなく、デザインナイフを使うことです。デザインナイフは鉛筆のように持ちやすく、細かい部分を切り抜くのに向いています。カッターマットは柔らかいものがおすすめです。
ステンシルスタンプは、消しゴムを使って自作できます。必要なものは以下の通りです。
【材料・道具】
デザインカッターや彫刻刀
消しゴム
ペンorトレーシングペーパー
鉛筆(B~2B)
まずは消しゴムにイラストや文字を書きます。実はこの時点でこの写真はとある重大なミスをしているのですが、何かわかるでしょうか?こんなことにならないためには、トレーシングペーパーを使って文字などを転写する方法もおすすめです。
ひたすら図案に沿って彫り進めます。デザインカッターや彫刻刀を使用して、少しずつ慎重に彫っていきましょう。
最後まで彫り終えたらステンシルの完成です。使い方は市販のスタンプと同様で、インクをつけてポンッと押すだけ。材料費もあまりかからないので、いろいろなデザインに挑戦できます。
ここで注意!ゴムに文字を直接書き込む場合、左右を反転させないと正しい文字になりません。ゴムスタンプを作るときは、このような間違いをしないように気をつけてくださいね。
ステンシルのやり方は、ステンシルシートを使った方法とステンシルスタンプを使った方法の2種類に分けられます。どちらも難しいものではなく、初心者でもチャレンジしやすいのがメリットです。一度方法を覚えたら応用がきくため、さまざまなリメイクを楽しめますよ!ここでは、それぞれの使い方について簡単に解説いたします。
ステンシルシートのメリットは、スタンプ同様に手軽で、デザインが苦手な人でも使いやすいことです。1枚で1つのデザインになっているステンシルシートがあるので、まずはそこから始めてみると良いでしょう。スタンプと比べて大きなサイズのものにも対応できて、塗料の量が調整しやすいのもポイントです。
今回はスポンジや筆を使った方法をご紹介します。スプレーは塗料が飛び散ることがあるため、初心者には向いていません。初めての場合は、スポンジや刷毛を使って慎重に塗り進めていきましょう。
まずは、ステンシルシートをマスキングテープで固定しておきます。シールタイプの場合はマスキングシールは必要ありません。
スポンジや筆に塗料を含ませたら、ステンシルシートの上から塗料を置くような感覚でポンポンと色を乗せていきましょう。うまくステンシルをするコツは、スポンジや筆に塗料をつけすぎないことです。「少ないかな?」と感じる程度が適量です。かすれて色ムラができてしまうようなら、塗料が乾かないうちに重ね塗りしてあげましょう。
塗料が乗ったらステンシルシートを静かにはがして、風通しの良いところで乾かして完成です。木製の家具や雑貨にステンシルした場合は、水性ニスなどの保護剤を上から塗布しておくと、きれいな状態を保てます。
また、ステンシルをおしゃれに仕上げるには、塗料にもこだわるのがおすすめです。塗料は製品によって風合いが異なります。絵具やチョークなど、作りたいアイテムの雰囲気に合わせて塗料を選びましょう。
アンカーテキスト:アクリル絵具を探す URL:https://bit.ly/3gOZj9A アンカーテキスト:布絵具を探す URL:https://bit.ly/3cqwbSz アンカーテキスト:チョークを探す URL:https://bit.ly/3eB4bwSステンシルスタンプの使い方はハンコと同じです。スタンプにインクをつけてポンッと押すだけで、お子さまでも簡単にステンシルできます。専用の塗料を使用すれば、布やガラスなどの素材にもステンシルを施せます。
また、ステンシルスタンプは、消しゴムを使って自作することもできます。ちょっとした文字やポイントの絵などを消しゴムで作っておくと便利ですよ。
こちらはステンシルを施したホウキです。さまざまなフォントを使い、文字をバランスよく配置しています。掃除の時間が楽しくなりそうなおしゃれさです。壁にかけておくときもインテリアの一部となり、生活感を出しすぎない点が魅力です。
ステンシルがよく使われるものといえばリメ缶です!リメ缶は並べて飾っておくだけでなく、小物入れや植物用の鉢としても使えます。空き缶をおしゃれにリメイクしたいなら、ぜひステンシルを活用しましょう。ジャンクなテイストも可愛い雰囲気も出せるステンシルなら、リメ缶作りに大活躍します。
布へステンシルを施したいときは、布用塗料の使用をおすすめします。布素材は色移りや洗濯による色落ちなどの心配があるためです。布用塗料にはさまざまなタイプがあり、色移りが防げるものや、洗濯できる製品なども販売されています。クッションカバーやシャツなど、何度も洗濯する予定のものには布用塗料を使いましょう。ターナー色彩のアクリル絵具や布えのぐはチューブ式のため、使い勝手が良くおすすめです。
布地へのステンシルは塗料がにじみやすいため、新聞紙で余分な塗料を落としてから色を乗せていくのが失敗しないコツです。壁に飾るファブリックやクッションカバーに、統一した模様をステンシルするとインテリアにまとまりが出ます。こちらの例のように、鉢植えのカバーにステンシルをするのもおしゃれです。
アンカーテキスト:布絵具を探す URL:https://bit.ly/3cqwbSzガラスやプラスチックのようなツルっとした素材には、塗料の密着性を高める下地材「プライマー」を塗っておくことがおすすめです。塗料を塗るより、乗せるようなイメージだとうまくいきます。刷毛よりもスポンジを使った方が塗りやすいでしょう。
壁はステンシルが縦横にズレやすいので、事前に墨付けをしてから始めていきましょう。大きめの模様にはローラーを、小さな模様にはスポンジを使うと効率よく塗り進められます。
プラスチックやガラスのようなツルツルした素材の場合、塗料をつけすぎると液ダレしてしまうことがあります。一度につける塗料は少なめにするよう心がけ、繰り返し塗り重ねるようにしてステンシルしていきましょう。
ステンシルは、冷蔵庫をはじめとする電化製品にも使えます!塗料がつきにくいことが多いため、その場合は下地材のプライマーを塗りましょう。ただし家電の種類によっては熱がこもりやすくなることがあるため注意が必要です。
100円ショップなどで購入できる転写シールを使えば、もっと簡単に「ステンシル風」のリメイクができます。特に、ステンシルシートのサイズがないような小さめの木箱や雑貨との相性は抜群です。
転写シールを購入したら、リメイクしたいところに貼り付けて、附属の木べらでこすりつけます。こすり終わったら、シートをゆっくりとはがして完成です。特別な材料や道具がいらず、おしゃれな装飾ができるのがうれしいポイントです。
転写シールを使うと、ステンシルやフリーハンドで描くのが難しいイラストも貼り付けることができます。この写真のように素敵な雑貨も手軽に作れます。
転写シールは種類がとっても豊富です。貼り付けられる素材も、布や金属、ガラス、紙、木材、プラスチックなどさまざま。アンティーク風やガーリーなテイストのものもあるため、好みに合わせて選んでみてくださいね。
ステンシルは、DIYの仕上げや家具のリメイク、小物のアクセントなど、さまざまな場面で使えます。汎用性が高いため、一度使い方をマスターしておけば、その後のDIYの幅も広がります。ホウキや空き缶などの身近なアイテムも、ステンシルで装飾するとおしゃれなインテリアに生まれ変わるでしょう。
シートやスタンプを自作するときは、スマホやパソコンなどで図柄を作り、印刷すると手間がかかりません。ご紹介したステンシルの方法を参考に、オリジナリティあふれるアイテムをDIYしてみましょう!
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