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2020年01月31日更新

水性塗料はDIYの強い味方!水性塗料の種類と選び方

塗料はDIYをする上での必須アイテムです。 好きな色に塗り替えるだけでなく、塗装をすることでモノ自体の耐久性や美観を高める効果があるとても大切な役割があります。 今回は塗料の中でも特にDIYにオススメな水性塗料について紹介をしていきます。

この記事の監修者

監修者 : 芸術大学教員/DIYアドバイザー 野口 僚

徳島県の家具メーカーにて木製家具の製造に携わり、機械加工、仕上げ、組み立て、塗装など木工技術全般と家具製造ノウハウを培う。 その後、体験型DIYショップ「DIY FACTORY」 にて勤務。店頭ではお客様の相談に乗りつつ、一人一人に合ったDIY用品を提案しつつ、同時にDIYレッスンの企画と講師をおこない、日本のDIY文化発展のために尽力する。 現在は大学のデザイン学部の助手として大学内工房に在中し、 学生に対しデザインやモノづくりの手法などを主に教えている。 プライベートではとりあえず自分でなんでも作ってみる精神で、家具から生活雑貨まで幅広く制作をしています。

目次

そもそも水性塗料はどうしてDIYにオススメなのか。

blank DIYでよく使用する塗料は大きく分けると「水性塗料」と「油性塗料」の2種類があります。 細かく分けると他にも種類は多岐に渡りますが、今回は水性塗料がオススメな理由を説明していきます。

水性塗料のメリット

匂いが少ない

blank 水性塗料の一番のメリットは有機溶剤特有の不快な匂いがしない点でしょう。 水性塗料は塗料の成分である顔料や樹脂、添加物を水で溶かしており、 塗料が乾燥する際は水が乾くことで塗料が定着するため、匂いが少なく屋内での塗装作業も快適に行うことができます。

水道水で希釈や洗浄ができる

blank 水性塗料は溶剤が水なので、乾燥する前であれば水で刷毛やローラーなどの塗装道具を洗浄することができます。 また、塗料を薄めて使用したい際も水道水で希釈することができるため、 特別な準備の必要がなく、手軽に好きな希釈具合で塗料を塗ることができます。 blank 油性塗料を希釈したり、道具を洗う場合はシンナー系のペイントうすめ液を使用する必要があります。

安全性が高く使いやすい

blank 水性塗料は引火性ではないため、 家庭で保管する際の場所や方法も油性塗料ほど気をつける必要がなく楽に置いておくことができます。 (塗料感に水やゴミが入ってしまった場合は腐りやすいため早めに使い切りましょう。) さらに、塗装作業時の有機溶剤による中毒などの心配がないのも家庭で利用する上では嬉しいです。 以上3点が水性塗料がDIYに適している理由です。どれも家庭で使う上では大切なポイントばかりですね。 次に水性塗料を使う上での注意点を記載していきます。

水性塗料の注意点

環境によって乾きやすさが変わる

blank 水性塗料は主成分を溶かしている水が乾くことで塗装が完了します。 そのため、極端に気温が低い場所や、湿気の多い雨の日などは乾燥に時間がかかるため、 塗装時にはそういった環境を避ける必要があります。 天候に気をつけ、説明書に記載されている温度の範囲内で塗装をしましょう。

塗装素材を選ぶ

blank 有機溶剤系の塗料に比べると水性塗料は密着性が劣ると言われています。 水を弾く素材などの場合は、一見塗装ができているように見えても、 乾燥後簡単に削れてしまったり剥がれてしまうことがあります。 そういった素材には下地塗料のシーラーやプライマーなどを塗ることで、水性塗料を塗ることができるようになります。 金属に直接塗ることができる水性塗料もあります。

よくある疑問

水性塗料って屋外で使えないんじゃないの?

かつては水性塗料といえば耐候性が低く、屋外での使用はできないものが多いとされていましたが、 メーカー技術が進むにつれ、近年では水性でも「屋外用塗料」が多く発売されています。 「屋外用」と記載されている商品であれば、耐候性は保証されているので安心して屋外でも使用することができます。

耐久性は低い?

blank 基本的には油性の方が塗料の密着性は高いため、耐久性や浸透性、長期利用を求める場合は油性塗料の方が適しています。 一方で高耐久を売りにしている水性塗料もあり、油性塗料に引けを取らない商品もあるため一概には言えませんが、 商品説明をよく読み、使用用途と場所に合った塗料を選ぶと良いでしょう。

水性なら水道に流して良いの?

blank 少量の洗浄程度でしたら、大量の水で洗いつつ流しても大丈夫です。 大量に塗料が残ってしまった場合は、塗料凝固剤を使用し、新聞紙などで包み乾いた状態で、一般ゴミとして破棄してください。 (お住まいの自治体により異なりますのでご確認ください)

塗り方による違い

刷毛やローラーで塗るタイプ

blank blank 一般的に水性塗料というとこの刷毛で塗るタイプの塗料を思い浮かべる方が多いでしょう。 刷毛やローラーで簡単に塗ることができ、塗り厚の調節や細かい場所から広い場所まで効率的に塗ることができます。 汎用性は高いですが、慣れるまでは塗りすぎると塗料が滴れるので気をつけましょう。

スプレータイプ

blank スプレーというとラッカータイプが多いイメージですが、水性スプレータイプもあります。 飛散しやすいスプレータイプですが、水性塗料なので匂いが少なく使いやすいです。 均一な綺麗な塗装をしたい際にオススメです。 塗装したくない部分の養生や周りへの飛散を気をつける必要があるため、 スプレー塗料で塗る際は周りの環境に注意しましょう。

ジェルタイプ

blank 近年DIY商品として増えてきたタイプのジェルタイプです。 ウエスやスポンジなどに染み込ませて塗ることができ、塗料の付けすぎで滴れたり、 周りに飛び散る事故なども起こりにくいため、小スペースで汚れることなく塗装をしたい方にオススメです。 ムラが出にくいという特徴もあるため、塗装が初めての方にはオススメです。 細かな面や極端に広い面などは塗るのが難しくなるため、シーンにあって使い分けましょう。

シーンに合わせた塗料選び

blank 塗料といえば大切なのは色!という風に思われるかもしれませんが、 せっかくお気に入りの色を見つけても、 使う場所や素材に塗料がマッチしていなければ綺麗に塗れなかったり、剥がれてしまったりします。 塗料を選ぶ際は、素材と塗装後の環境も気にかけて選びましょう。

木材に塗る塗料

blank 木材は塗料との相性が非常によく、ほとんどの水性塗料を塗ることができます。 その分自由度も高く、好きな色や仕上がりにしやすいので木工塗装はとてもオススメです。

アサヒペン/水性多用途カラー塗料

高耐久が特徴の水性塗料です。強力な防カビ材や錆止め材を配合しているため様々なシーンで使用することができます。 匂いが少なく屋内での塗装にも向いており、木材はもちろん鉄部分や屋外部分の塗装もできます。 商品価格が比較的安いのもおすすめポイントです。

ターナー色彩/ミルクペイント

ターナー色彩のミルクペイントは色の彩度が落ち着いていて、 どこに塗っても色が馴染みやすくとても使いやすい塗料です。 塗り心地は軽く、匂いも少ないため初めて塗料を使ってみる方には特におすすめです。 パッケージのデザインが可愛いいのも特徴的で、そのまま部屋にも飾っておけますね。

ニッペホームプロダクツ/ペンキュア HAKE de PAINT

HAKE de PAINTはマニキュアのような感覚で塗ることができる塗料です。 アクリルシリコン系塗料でしっかりとした発色の塗料が表面に乗ってくれます。 小さな刷毛がケース一体型でついているので、ホビーや小さな工作などに最適な商品です。 木部分だけでなく鉄部分にも塗ることができるので ちょっと塗装が剥げた部分の補修などにも便利です。

アトムハウスペイント/水性自然カラー

木材の質感を活かすことができる水性ステイン系の塗料です。 安く手に入りやすいホームセンター材などに塗装することで、 ウォールナットなどの濃く渋い色に似せることができます。 食品衛生法の基準に適合しているため、安心安全で、お子様の玩具やダイニングテーブルなどにもおすすめの塗料です。

ニッペホームプロダクツ/水性カラースプレーベーシック

スプレー塗料というと匂いが強いイメージですが、 このスプレーは水性タイプなので低臭で安心して使うことができます。 木材はもちろんその他の素材にも塗装が可能。 塗装後は屋外でも使える耐候性があり幅広く使用することができるおすすめのスプレー塗料です。

アサヒペン/ウッドジェルステイン

布ですり込むように仕上げるジェルタイプの塗料です。 ジェルタイプのため、周りを汚す心配も少なく、ムラなく仕上げやすいです。 木目をを生かすステイン仕上げができ、 屋外ではすぐ痛んでしまう塗料も、これを塗っておけば耐候性が上がり、屋外でも使用できるようになります。

DIY FACTORY/ペーパーステイン

DIY FACTORYのオリジナル水性ステイン塗料です。 刷毛がいらず塗料が飛び散る心配がありません。後片付けが楽な便利商品です。 塗る面積が小さい場合に特におすすめです。

和信ペイント/水性ウレタンニス

木に塗ることで表面に樹脂の硬い塗膜を作ってくれるウレタンニスです。 塗ることで傷や汚れがつきにくくなり、さらに耐水性も増すので、 様々なシーンで木を活躍させることができます。 和信の水性ウレタンニスは食品衛生法にも適合しているので、お子様のおもちゃや木製食器などにも使用できます。

豆テクニック

blank 木材に水で薄めた水性塗料を塗り、乾く前にすぐ拭き取ると オイルステインのように木材の木目を活かした染めたような仕上げにすることができます。 どうしても顔料系の好きな色で染めた仕上がりにしたい時は、水性塗料の拭き取り仕上げもオススメです。

プラスチック、アクリルなど樹脂類に塗る塗料

blank 樹脂製のものは水性塗料でも塗れない商品もあるため、 購入前にプラスチックの種類と塗料の説明をよく確認しましょう。 特にPP(ポリプロピレン)PE(ポリエチレン)は塗料が定着しにくいため注意が必要です。

サンデーペイント/水性FRP・プラスチック用塗料

プラスチックへの密着性を重視して作られた水性塗料です。 ABSやFRP、塩ビなどへの塗装でき、さらに速乾タイプのため作業性が高いです。 プラスチックにしっかりと強固な塗膜を作りたい方にオススメです。

ニッペホームプロダクツ/SPRAY de PAINT

プラスチックにも塗装が可能なスプレー塗料です。 100mlと小容量で、小さいモノや少しだけ塗りたいという時に便利なサイズです。 水性スプレーのため、匂いも少なく使いやすい商品です。

金属部分に塗る塗料

blank 金属への塗装は油性塗料やラッカー系塗料が一般的とされてきましたが、 近年では水性塗料でも金属部分へ塗装ができる商品が多く販売されてきました。 商品説明に「金属に塗装できる」表記がない場合は、乾燥後に塗装が剥がれやすいため注意しましょう。 金属部分に水性塗料を塗りたい時は、金属塗装可能と記載のある商品を使用するか、 シーラー、プライマーを下地として塗ることで剥がれにくい塗膜となります。

サンデーペイント/スーパー水性カラーさび止め

金属部分に直接塗ることができる水性塗料です。 名前の通り錆止めとしても使用することができ、塗装した部分の耐久性を向上させてくれます。 半光沢仕上げのため、光沢が出すぎることなく違和感のない仕上がりにすることができます。

インターナショナルペイント/IP水性メタルコート

金属面に対して密着性が高いのが特徴の水性塗料です。 アルミ、ステンレス、鉄、トタン板などに塗ることができ、塗る素材を選ぶことなくが少なく使い勝手がいいです。 防火性の認定も取得しているため建物に塗る際も問題なく使用することができます。

アサヒペン/水性多用途EX

錆止め剤、防カビ剤が配合されているため、屋外での使用も可能な塗料です。 非常に多用途で様々な素材に塗れるうえに、カラーバリエーションも豊富なので、 塗れない場所や色探しに困ることなく塗ることができます。

モルタル、コンクリートに塗る塗料

blank モルタルやコンクリートなどの素材は水性塗料で塗ることができる商品が多くあります。 もし屋外などの耐久性が必要になる場合は、 シーラー、プライマーを塗ることでさらに剥がれにくくなります。

ニッペホームプロダクツ/水性コンクリートカラー

鮮やかなカラーが特徴のコンクリート用塗料です。 強度が必要な床に使うことができ、 ご家庭のベランダやガレージの床のイメージを明るく変えることができます。

ロックペイント/床・ベランダ防水

耐水性、耐候性に優れており、屋外のコンクリート塗装に適した塗料です。 骨材が入っているので、滑り止め、防塵効果があり 家庭のベランダで使うには嬉しい機能が付加されています。

サンデーペイント/水性ロードライナー

摩耗性が高く、コンクリートにラインを引く用の塗料です。 2、3度塗り重ねることでしっかりと濃く塗装をすることができます。 もし水性塗料でコンクリートにラインを引く必要がある時はこの塗料がオススメです。

壁紙の上から塗れる内装壁用塗料

お部屋の雰囲気を簡単にガラッと変えることができる壁紙用塗料です。 下準備さえしっかりすれば、壁紙を塗るのは以外と簡単です。

アトムハウスペイント/DCペイントroom

ビニールクロスの上から直接塗ることができる壁紙用塗料です。 色の種類は全1320色と圧倒的なカラーバリエーションの展開で、 部屋のこだわりに合わせた壁紙の色にすることができます。

アサヒペン/水性インテリアカラー 屋内カベ用

壁紙に塗るとことでホルムアルデヒドの吸着除去などの効果があり、無臭タイプの水性カベ用塗料です。 防カビ性能もあり、カビの発生を抑制してくれるため、トイレや洗面所の壁のリフォームにも適した商品です。 カラーが多く値段もお手頃で購入しやすい商品です。

ROOM BLOOM

全144種類のお部屋の壁用塗料です。 独特な可愛くポップな色が多いROOM BLOOMは、お部屋を可愛くアレンジしたい女性に大人気です。 パッケージも可愛い商品なので、使い終わってからも缶単体で使うこともできますね。

シーラー(プライマー)

シーラーは仕上げ塗料を塗る前に下塗りをすることで、上塗りの耐久性が上がる便利な機能性の高い便利な塗料です。 壁紙や木材など下地から滲み出てくるアクなどを止める効果もあります。 金属、モルタル、コンクリート木材、壁紙など非常に幅広い場面で活躍してくれる下塗り材です。 なんか塗料の乗りが悪いな・・・と思ったら是非使ってみてください。 透明のシーラーだと目立ちにくく、上塗りの色にも影響しにくくいためおすすめです。

アサヒペン 強浸透性水性シーラー

和信ペイント/水性サンデングシーラー

ニッペホームホームプロダクツ/水性シリコン下塗りシーラー

ターナー色彩/ミルクペイント マルチプライマー

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ターナー色彩 ミルクペイント マルチプライマー

特別な用途に使える便利塗料

単純に色を変えるという目的だけではなく、 最近ではそれ以外にも特別な効果のある塗料まで発売されています。

ラストオリウム/黒板塗料

塗った面に黒板のようにチョークで書くことができます。 もちろん水拭きでチョークを落としまた再利用することができる便利な商品です。

ラストオリウム/ホワイトボードペイント

ホワイトボードとして使いたい部分に塗ることで、ホワイトボード用のマーカーで書けば 何度でも消して使えるようになる塗料です。 色は無色透明なので、木材の上に塗れば木の質感なのに書いて消せる不思議なボードが出来上がりますね。

カワーワークス/マグネットペイント

塗った面に磁石をつけることができるようになります。 3回以上塗り重ねることで磁力が強くなった使いやすくなります。 黒板塗料の下地として塗れば、本物の黒板さながらのアイテムを作ることができます。

ターナー色彩/アンティーク風塗料

少量を布や刷毛で汚すように塗ることで、 木材の塗料の剥がれ感や金属のサビ、汚れた風合いを演出することができる塗料です。 モノの角など実際に汚れそうなところをイメージしながら塗ることで本格的な仕上がりに見せることができます。

ターナー色彩/ひび割れ風塗料

下塗り材として使うことで、上に塗った塗料が割れながら固まります。 ぼろぼろのヴィンテージ感を演出したい時に使えるオシャレ塗料です。 完全乾燥する前に上塗り塗料を塗る必要があり少し慣れるまではコツがいるので、 本番の前に少し練習をすることをおすすめします。

和信ペイント/うるし風塗料

DIYで本物のうるしを塗りたい。でも少しハードルが高いな、と思う方には和信ペイントの「水性工芸うるし」があります。 本物のうるしではないのでかぶれる心配もなく通常の水性塗料と同じように使うことができます。 3回以上塗り重ねることでうるし独特のツヤと色を表現することができます。 食品衛生法もクリアしているので自分で作った木製カトラリーに塗るのもいいですね。 以上、水性塗料を中心に様々な塗料を紹介しました! DIYの人気に火がついて、本当に多くの塗料が出てきました。 失敗しない塗装はまず塗料選びから! 色々な塗料を試してみて、自分のお気に入りの塗料を見つけてくださいね。

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