水平器は棚を取り付けたり、レンガやブロックを積む際に地面に対してちゃんと水平になっているかを確認するための道具です。水平じゃない棚は危ないですし、レンガも途中で傾いて積んでしまったら見栄えが悪いばかりでなく施工がとても面倒なことになってしまいます。定番の「気泡管水平器」の使い方や水平器の種類、もし水平器が狂った時にどう調整すればいいかなど水平器について知っておくべきキホンの情報をご紹介します。
定番の「気泡管水平器」とは
左右に移動するガラス管の中の気泡の位置によって水平を調べる道具です。いくつかの気泡管が搭載されていて水平だけでなく垂直や45度の計測も出来るタイプも販売されています。また水平器本体の長さは10センチ未満から70センチまで様々ですが、一般的に30cm程度のタイプがよく使われています!
基本の水平の確認方法!
水平を測りたいものに水平器を置きガラス管の中にある気泡の位置を確認します。水平であれば気泡の位置は中心にあります。
気泡が中心より左側にあれば、測定している床や机が左側が高く、反対に気泡が右側にあれば右側が高くなっています。どの程度傾いているかで1メートルあたりの高さのズレが分かるようになっています!詳しくは次の段落でご覧ください。
「標線」の本数によって水平の取り方が変わる
水平器に記してある黒い線を「標線」といいます。この本数によって水平のとり方が変わるのでそれぞれ説明しましょう。
・2本線
線と線の中心に気泡がくることで水平を示しています。
・4本線
内側の線と線の中心に気泡があれば水平であり、外側の線の端に気泡が接したときは1/100勾配(1分勾配)を示しています。内側は外側の線の間(ピッチ)は2mmです。
・5本線
間隔が一番広い位置に気泡があれば水平、内側から2本目の線の端に気泡が接したときは1/100勾配(1分勾配)を示し、内側から3本目に達した時に2/100勾配(2分勾配)を示し、各標線はメーカーや機種の表示に従って勾配を確認します。
・6本線
間隔が一番広い位置に気泡があれば水平、内側から2本目の線の端に気泡が接したときは1/100勾配(1分勾配)を示し、内側から3本目に達した時に2/100勾配(2分勾配)を示します。
※1/100勾配は1m当たり1cm上がるので1分勾配、2/100勾配は1m当たり2cmあがるので2分勾配といいます。主に、排水管等の設備工事で使われます。
※水平や傾斜の度合いである勾配を見ますが、メーカーや機種によって勾配の表示方法が違ったりするので、お持ちの水平器メーカーの取扱説明書に従ってください。
水平器が狂った時の対処法
およそ水平である場所に水平器を置きます。ガラス管の気泡の位置に印をつけてから180℃反転(左右入れ替え)させます。
先ほど印をつけた気泡の位置と反転させた時の位置の真ん中がほぼ正確な位置となるので、左右についているネジを回して気泡が真ん中にくるように調整します。右側のネジを締めると気泡が左に移動し、左側のネジを締めることで気泡が右に
移動します。
※ネジを締め込みすぎると水泡管が不安定になって使用できなくなる可能性もあるので、締めすぎには注意してください。
水平器がなくても水平が取れます!
iPhoneで水平をとる方法
アイフォンの標準「コンパス」アプリで、方位磁石と水準器(水平器)として利用ができます。コンパスアプリを立ち上げ表示させ、左にスワイプすると水準器に切り替わります。
コップに水をいれて水平をとる方法
コップの上部縁から少し少なめに水を入れます。測定物の上に置き上部縁と水が水平になっているか確認することで、おおよその水平がとれます。
気泡管水平器以外の水平器を4タイプ紹介
デジタル水平器
目視よりも正確な判断ができるデジタル目盛り付きで、角度まで表示できるものが多い便利な水平器です。デジタル表示だけのものや気泡管も付いているるものなど様々なタイプがあります。
丸型水平器
360℃の傾きがわかる丸型の気泡管水平器です。広い場所の傾きを調べる際には便利です。洗濯器の上部についているのをよく見かけますね。
角度測定水平器
水平、垂直だけでなく正確な角度が測れる目盛り付きの水平器です。角度をとる作業が楽になりますね。
レーザービーム付き水平器
水平を取りながらレーザーが出せるので、ブロックやレンガを積む時などに便利な水平器です。
メジャー付属の水平器
メジャーに付属しているタイプの水平器です。メジャーは使用頻度が高い工具なので必ず1つは持っていると思いますが、これを持っておくと水平を測ることもできるのでとても便利です。
水平器の売れ筋ランキング
Amazonの売れ筋商品を見る
あると便利な水平器
使用頻度は少ないかもしれませんが、価格も手頃で手の平サイズのものもあるので役立つ水平器を常備しておくのもいいですよ!欲しい時にないということが一番悲しいですから。