2017年09月15日更新
前回に引き続きドイツの都市ベルリンからDIYカフェレポートをお届けします。今回はクリエイティブな外国人が多く住んでいるちょっと特別なエリアNeukölln(ノイケルン)から、個性的なポリシーを持った3件のDIYカフェをご紹介します。
目次
オーナーのお友達が手掛けたというポップなペイントが映える様に、壁は全面ブラックでカバーリング。お店の中はまるでコミックの中に迷い込んでしまったような不思議な雰囲気を醸し出しています。木箱を駆使したDIYが大活躍、所狭しとユニークな仕掛けがいっぱい!訪れるお客様を飽きさせません。
ギャラリー?ではありません。一見すると見逃してしまうような小さな入口から、思わず触れてカラクリを確認してみたくなるようなデコレーションDIYで店内は溢れています。
壁面にL字金具で固定したボックスに電動でドールが動く仕掛け。スピーカーを入れ込んだ木箱から飛び出る配線などは敢えてそのまま残し、インダストリアルな店内の雰囲気とマッチさせています。
店長お気に入りのフィギュアを絵画フレームに固定して吊るしただけの簡単DIY。カフェの入口でお客様を迎えています。スポットで部分的に間接照明をしても面白いかもしれません。
こちらのディスプレイは。赤いボタンを押すとチョコチョコっと人形達が動くしかけです。
こちらは防犯カメラのスクリーンです。実は治安が良いとは言えないこの地域ではモニターを設置しているお店も多いのです。廃材などの角材で囲みデコをすれば無機質さを全く感じませんよね。
「働きすぎで猫背になるよりも、沢山食べてお腹が膨らんだ方が良い」とちょっと哲学的な?面白いメッセージをテーブルにカリグラフィーDIYしています。お子様がいらっしゃるお宅であれば、喜ばれそうなアイデアです。スプーンやフォークの定位置などのテーブルマナーを教える為にも活かせそうですね。
看板娘?のマネキン少女。アレ、どこかで見たことあるような…
ヨーロッパのカフェでは不要になったスーツケースをリメイクし棚にするDIYテクを良く見かけます。特に古い時代の物は素材が軽くて扱いやすく、丈夫な造りである為重力があるグラスなどにも対応出来ます。こちらでは直接木材のカウンターにケースを木ネジで打ち付けていました。
Pannierstraße 9
Neukölln
12047 Berlin
Germany
宗教に信仰が深いお宅で育ったオーナーのお二人。成人して独立した今は無宗教となりましたがどちらかと言えばスピリチャルな精神にエナジーを感じるのだとか。そうした幼少の頃のバックグランドはカフェのDIYに所々活かされているようです。
カフェの扉を開けるとすぐに目に留まる天井近くのオブジェは、以前オーナーが一緒に住んでいたフラットメイトが置き忘れていったという代物。そこでひょんな事からカフェを一から作る計画となり、であれば彼(オブジェ)をカフェのガーディアン的存在にしようと決意し、コンセプトもそのままゴスカフェに。最初は家具も、調理器具も全くなくただ広いお部屋の一室から2ヵ月程度で、今の形のカフェへとDIYしました。
こちらの存在感のあるカウンターはもちろんDIY!是非真似したいアレンジです。まずはIKEA棚とミニドリンク冷蔵庫を並列し、ガラス戸部分を残して廻りに黒板シートをぐるっと貼り付けてあります。天板部分は15㎝×15㎝程度の厚手の木材パネルを接着材で丁寧に張り付けて完成。
天板の外枠は、スケートボードのスロープ部分の廃材をカットして取り付けました。友人の職人さんと一緒に笠石コンクリートでDIYし取り付けたとの事。確かに肌触りが滑らかで、角が緩やかなカーブになっている部分がいかにも!
コンクリが完全に乾いてしまう前にドクロマークを描いて完成させました。
教会で使われていたベンチを客席として再利用しています。こちらも知り合いの方に譲ってもらったそうです。中々手に入らない家具ですがこちらのカフェDIYのコンセプトにピッタリですよね。
椅子の上にはまだ「 Für Schwerhörige 」(耳の聞こえにくい人の為の席)のサインがありますので恐らくこちらのベンチは神父様に近い場所に配置されていたものかもしれませんね。
キッチンへのエントランス箇所を隠す目的で間仕切りをDIY。
インターネットで一目惚れして購入をしたというステンドグラス。良く見ると赤のポッチ柄部分、ハートの形なんです!
天井から床までの厚めの木材パネルにガラス部分を電動のこぎりでくり抜きカットし、ステンドグラスをはめ込み、強力接着材で固定します。
裏面から2×4材などで木枠を作るイメージでステンドの枠周りをしっかりと強化します。
出来上がったパネルを表のベンチ、裏は収納棚で挟んで固定すれば完成です。
市販のワイン箱を床から天井までいくつも重ねて作り上げた収納棚、こちらもDIY作品です。
Pannierstraße 9
Neukölln
12047 Berlin
Germany
難民への救済の手と彼らのコミュニティーの場となるべくスペースと宿泊施設を提供している団体REFUGIO。5階建てからなるハウスの1階に人と人が繋がる手作り感溢れるDIYカフェがあります。
落ち着いた平和的なグリーンカラーをベースに、殆どの家具を廃材やパレットを駆使してDIYされています。どれもシンプルな造りですがどこか暖かい雰囲気のする空間に仕上がっています。
パレットを等間隔に並べ、表とサイド部分に接着剤とビスで板を固定します。
脚となるパレットの間に2×4材などで柱を追加して棚板を取り付けてもOK!
天板を取り付けます。石材やプラスティックといった木材と対比する素材を天板に採用するとチープではない印象になります。
こちらはソファー周りに木枠を設置して裸電球を絡めて照明としています。有名家具メーカーさんから発売されているガーデン用のツールからアイデアを得たとの事。SPF材などの角材を使えば簡単にアレンジ出来ます。
ポイントは、足場を作る際には各木材の端を45度でカットし固定をし易くすれば、強度の強化になります。
アラビック調のランプや植物をプラスするだけでボヘミアンな雰囲気にも演出が可能です。
DIYしたドアのストッパー、シルバーの鎖で座面の裏に固定しています。宿泊施設も兼ねたカフェですので、世界各国から大勢の人々が出入りするので、こういった小さな工夫がとっても大切とスタッフの方は話をされていました。
店内にあるモービルとほぼ同じパターンで通気性のあるすのこ板にカラーを施し、天板用の板を固定しただけのシンプルDIY。チェアーはもちろん、どこかの公共施設から不必要となった物をエコ活用しています。
カフェの店先を彩るちょっと変わったDIY作品、思わず足を止めて見入ってしまいます。奇抜なカラー塗料を水道管に施し、無造作にプラントを詰め込んでいます。
こちらのユニークなフラワーアレンジメント、すのこ板にお役目を終えた古い靴を木ネジで打ち付け、その中に植物を植えつけています。ファブリックの種類などにもよりますが、水破棄も良く、見た目とは別に意外とお花にとって良い環境
大手企業やインダストリーなどはあまり無く、ドイツの中でも賃金が極めて低い街だという影響もあるかもしれませんが、日々開催されるフリーマーケットから発掘されるガラクタを愛し、又それらを使ったリメイクDIYが得意なベルリーナ(ベルリンの住民)達。ゲストの度肝を抜くDIYでカフェの個性を緩く競っています。
Lenaustrasse 4,
12047 Berlin
Germany
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