2016年10月12日更新
高級家具や赤ちゃんの玩具に使われるほど、品質や安全性の高いオスモカラー。木目を残した仕上がりは既製品の高級家具に負けないほどの美しい仕上がりになります。そんなオスモカラーの特徴から色見本、塗り方までを詳しく解説いたします。
目次
オスモカラーは「森とエコ」の国である、ドイツ生まれの塗料です。そんなドイツで開発されたオスモカラーは世界53カ国で人々に親しまれている自然由来の油性塗料。オスモカラーを開発したオスモ社は100年以上の歴史がある木材メーカーでもあります。そんな木のことを熟知した木の専門家たちが、木のために開発した塗料がオスモカラーなのです。
オスモカラーにはシンナーやアルコールが含まれていません。また、発がん性が疑わしい有害物質も含まれていません。DIN53160唾液と汗溶解試験、EN71-3玩具安全基準という検査に合格しており、その安全性と確かな品質は赤ちゃんの玩具に使われるほど。
またオスモカラーは木が呼吸をすることができる浸透性の塗料です。そのため梅雨時の湿度の高いときには木材が湿気を吸収し、そして冬の湿度が低いときには湿気を吐き出し、部屋の湿度を調節してくれます。この木材の湿度調整は、コーティングタイプの塗料を塗ってしまうとできなくなってしまう特徴です。
オスモ社では自社のホームページで、オスモカラーに使用している成分を公開しています。主な成分は植物油と植物ワックスで、それぞれオスモ社独自の技術で精製した高品質ものが使用されています。植物油には、ひまわり油、大豆油、アザミ油、植物ワックスにはカルナバワックスとカンデリラワックスのみが使用されています。内装用と外装用など、塗料のシリーズによって配合は違っています。
さらにオスモカラーは天然成分を精製して毒性のある部分を徹底的に除去しています。溶剤には皮膚や粘膜への刺激が少ないものを使用していており、その溶剤はドイツ薬局法に適合した薬剤です。トルエン入りシンナーやキシレン入りミネラルスピリットを含まず、日本で規制されているVOC(揮発性有機化合物)も含まれていません。日本の建築基準法(2003年版)でも国土交通省の品質検査に合格しているので、オスモカラーは告示対象外商品に指定された安心の塗料です。
他の商品と一緒に陳列されているところを見ると価格は一目瞭然です。容量だけで比べてみると、オスモカラーは他の塗料よりも高価です。しかも、塗料というのはかなりの量を必要とするので消費者側としてコストパフォーマンスが気になるところであります。そこで、オスモカラーが本当に高価なのか追及してみましょう。
出典: OSMO&EDEL塗料というのは主剤が多いほど広い面積に塗装することができます。オスモカラーは通常の塗料と比べて大幅に主剤が多く含まれているため、1Lで20㎡(通常と比較して約2~3倍)の面積を塗装することが可能です。となると、通常の塗料の価格が半分であったとしても、少量で塗れるオスモカラーなら塗装にかかるコストは同じという事になりますね。
オスモカラーにもデメリットと言えるようなものはいくつかあります。まとめると以下のようなもの。
ざっくりいうと使いやすさや塗りやすさに関わるところですね。この辺りは使う人の腕によるところもあるので個人差はあります。しかし「とにかく簡単に塗れる塗料がほしい」というのであれば、オスモカラーは避けた方がいいでしょう。
鍵の形をしたキーホールダー。素朴な色合いがかわいいです。
オスモカラーのメリットの1つは木目を活かした塗装ができること。木材の雰囲気を残しつつ塗装することでこんな色合いを表現できるんです。
子供が遊ぶ物には安全な塗料を使いたいですよね。
こちらの木のパズルもオスモカラーで塗装。安全性が高い塗料なら安心して使えます。
木目を残しつつ美しく塗装すれば、それだけでオブジェのような存在感を放ちます。
オスモカラーは塗りすぎてしまったり、色ムラになってしまうという失敗が起こりやすい塗料です。そこで今回は初心者にも簡単な拭き取り仕上げの方法をご紹介します。
まずは塗料を塗りやすくするため、下地の調整をします。表面を#240のサンドペーパーで研磨し、木くずや手垢を布でふき取りましょう。
主剤と溶剤が分離していることがあるので、塗料をよく混ぜてから別の容器へ移します。
オスモカラーに限らず塗料は別の容器に移して使うのがおすすめ。缶に直接刷毛を入れると、雑菌が入って繁殖したりします。その日で使い切るつもりならOK!
コシの強い刷毛もしくはコテバケにて薄く塗っていくようなイメージで塗装をしていきます。
塗料が乾く前にウエス(綿100%の布)で拭き取ります。
12時間乾燥させてオスモカラーの塗装は完了です。拭き取り仕上げにすることで乾燥が早くなり色ムラにもなりにくくなっています。
オスモカラーには、木目が見える「半透明仕上げ」と塗りつぶす「オパーク仕上げ」があります。木目を活かす半透明仕上げができる製品には、
内装用 ⇒ ウッドワックス・フロアーカラー
内外装兼用 ⇒ ワンコートオンリー
外装用 ⇒ ウッドステインプロテクター
があります。
塗りつぶしのオパーク仕上げができる製品は
内装用 ⇒ フロアーカラー
内外装兼用 ⇒ カントリーカラー
の2つです。
家具や建具、室内壁、天井には「ウッドワックス」または「ワンコートオンリー」のどちらかを使用しましょう。室内壁や天井にはそのままで大丈夫ですが、家具や建具に塗装する場合はその上から同種のノーマルクリアーを塗ってください。
家具や建具には手垢止めとしてまず「エキストラクリアー」を塗装します。その上にウッドワックスのノーマルクリアーを塗装してください。室内壁や天井に塗装する場合は、エキストラクリアー又はノーマルクリアーのどちらかを使用しましょう。エキストラクリアーはツヤがなくて、素材を強調した仕上がりを作り出します。ノーマルクリアーは軽いツヤがあり、撥水性が優れていて水汚れが残りにくい仕上がりになります。
”ウッドワックス オパーク 日本の色”を使用しましょう。一度塗りでは木部が見える仕上がりになります。二度塗りをすると塗りつぶし仕上げになります。
床に塗るには”フロアクリアー”を使用しましょう。こちらはオスモカラーの中でも乾燥が早いため1日で2度塗りが可能です。無垢フローリング、複合フローリング、OSB、コルクなど無塗装のフローリングに使用することができます。
オスモカラーは他の塗料と比べて、粘性が高いので一般の刷毛で塗ると色ムラができやすくなっています。そこで、ベタ塗りで仕上げる際には”コテバケ”を使用すると均一に塗りやすくなるのでおすすめです。
合板にウッドワックスのトルコグリーンを塗装した棚です。トルコグリーンの落ち着いた色味はアジアンテイストにピッタリです。インテリアのアクセント色として使ってみたい色ですね。
オスモカラーは魅力的な塗料ですね。ウッドワックスの”日本の色”は、まさに日本らしさが美しいと思いませんか。一度は試してみたい塗料のひとつです。
オスモカラーは水性塗料と比べると、乾燥に時間がかかり高価ではありますが、その分広範囲を塗ることができて安全性も保障されています。また木の風合いを残せるオスモカラーは仕上がりがとても美しいです。子供やペットのいる家庭にとって嬉しいアイテムですね。
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