2019年05月29日更新
塗装や汚れ防止の為に使用するマスキングテープ。沢山カラフルな色のレパートリーや種類がありますが、実は全て用途の事をしっかり考えて作られています。例えば「自動車塗装用」のマスキングテープは熱に強い素材でできていて曲線に強く、「建築塗装用」は水や溶剤に強く直線性に強いという特徴があります。さらに粘着力や材質も様々。そんなマスキングテープの種類を今回ご紹介したいと思います!
監修者 : 株式会社ハンディ・クラウン クリエイティブ課 課長 菅野 雄太
1984年生まれ、埼玉県東松山市育ち。2児の父。趣味はキャンプ。2007年に刷毛・ローラーを中心に取り扱う塗装用具メーカー「大塚刷毛製造株式会社」に入社。「株式会社ハンディ・クラウン」に配属。数年間の営業を経験した後、現在の商品開発課に異動し、自社製品の商品開発・ブランディングを担当。同社ブランドの「INNOVA」「美装」「Smoosy」等の開発に携る。
粘着力を決定するのは粘着剤の種類で決まり、以下の2種類があります。
→アクリル系粘着剤:アクリルポリマーからなる粘着剤で耐熱性、耐候性に優れてます。
→ゴム系粘着剤 :天然ゴムに粘着付与剤を添加し作られてます。
粘着力は強すぎると跡が残ったり、剥がしにくい、貼りにくいということになり弱すぎると塗装などで色が付いてしまったり、重ね張りできなかったり等があります。粘着力は接着させたい部材から選ぶようにしましょう。
基材(テープの素材)は以下の2種類があります。基材によって作業性が左右されます。
→和紙 :ほとんどのマスキングテープは和紙で出来ており手切れもいいです。
→クレープ紙:特殊な加工を施したしわ付き、ひだ付き紙のことを言います。
マスキングテープの基材には和紙の薄いもの(カーブもきれいに貼れるよう薄くし柔軟性を持たせる為)や分厚いもの(耐久性を強くするため)、凹凸が多い表面にも馴染むようなクレープ紙があります。
上記の粘着力、基材を重視し用途に合ったマスキングテープを選びましょう。
それでは具体的に一般的にホームセンターで販売している代表的なマスキングテープをご紹介していきます。
主な使用用途:建築、塗装等 / 基材:和紙 / ノリ:ゴム系
一番オーソドックスな、しっかり貼れてのり残りしにくいマスキングテープ、巻戻しが軽く広い範囲を養生する建築塗装、内装養生によく使用されます。
主な使用用途:車輛等 / 基材:和紙 / ノリ:アクリル系
こちらもよく見るトータルバランスに優れたマスキングテープ、曲線部に沿ってきれいに貼ることが出来、しっかり貼れてのり残りしにくいマスキングテープ。使用用途には車両のボディやガラス等つるつるした素材に適しています。耐水性に優れており幅広く使用できます。さらに耐熱温度が約140度という特徴もあります。
主な使用用途:外壁等の粗面 / 基材:クレープ紙 / ノリ:ゴム系
柔軟で強度のあるクレープ紙を基材として使用しています。そのため基材に適度な伸びがあり、凹凸面にもよく馴染みます。使用用途には外壁等凹凸面が多い場合に使用頂くのがベストです。
主な使用用途:室内用 / 基材:和紙 / ノリ:アクリル系:
巻き返しが軽く直線が綺麗に仕上がり、ノリ残りがほとんどないタイプです。室内によく使われ、コンクリート、タイルパネルにも使用可能です。
いかがでしたでしょうか?なんとなく値段や色だけで購入していたマスキングテープもしっかり用途別に使用すればストレスなく作業が捗り、仕上がりも良くなります。養生にはご紹介したマスキングテープ以外にも沢山の種類があり、ビニールシートのようなものからガムテープ状の大きいサイズもあります。用途に合ったマスキングテープを選び快適なDIYライフに挑戦してみてください。
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